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登録販売者試験対策合格NAVI

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午後 2章 人体の働きと医薬品

(第1問)
口腔に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。

a) 歯は、歯周組織(歯肉、歯根膜、歯槽骨、セメント質)によって上下の顎の骨に固定されている。

b) 歯冠の表面は象牙質で覆われ、象牙質の下にはエナメル質と呼ばれる硬い骨状の組織があり、神経や血管が通る歯髄を取り囲んでいる。

c) 口腔内は、唾液によってpHが強いアルカリ性に保たれ、酸による歯の齲蝕を防いでいる。

d) 唾液には、消化酵素(プチアリン。唾液アミラーゼともいう)やリゾチーム等の殺菌・抗菌物質が含まれている。

番号解答
( a , c )
( b , c )
( b , d )
( a , d )
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(第2問)
咽頭、食道に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。

a) 飲食物を飲み込む運動(嚥下)が起きるときには、咽頭の入り口にある弁(喉頭蓋)が反射的に開く。

b) 食道は下端にのみ括約筋があり、胃の内容物が食道や咽頭に逆流しないように防いでいる。

c) 食道は喉もとから上腹部のみぞおち近くまで続く管状の器官で、消化液の分泌腺はない。

d) 嚥下された飲食物は、重力によって胃に落ち込むのではなく、食道の運動によって胃に送られる。

番号解答
( a , b )
( a , c )
( b , d )
( c , d )
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(第3問)
胃に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a) 胃酸には、胃内を強酸性に保ち、内容物が腐敗や発酵を起こさないようにする役目がある。

b) 胃の内壁は、ひだがなく平滑となっている。

c) 脂質分の多い食品は、炭水化物主体の食品より胃内の滞留時間が比較的短い。

d) 胃粘液に含まれる成分は、小腸におけるビタミンB12の吸収に重要な役割を果たしている。

番号abcd
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(第4問)
大腸、小腸に関する記述のうち、正しいものはどれか。

番号解答
小腸は、全長6~7mの管状の臓器で、十二指腸、空腸、回腸、結腸の4部分に分かれる。
空腸から腸液(粘液)は分泌されない。
大腸内には腸内細菌が多く存在し、腸管内の食物繊維(難消化性多糖類)を発酵分解する。
大腸の内壁の粘膜には、絨毛があり、栄養分の吸収効率を高めている。
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(第5問)
膵臓に関する記述のうち、正しいものはどれか。

番号解答
膵臓は、血糖値を調節するホルモン(インスリン及びグルカゴン)を分泌することはない。
膵臓は、膵液を大腸へ分泌する。
膵液は、中性であり、胃で酸性となった内容物を中和することはできない。
膵臓は、炭水化物、蛋白質、脂質のそれぞれを消化するすべての酵素の供給を担っている。
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(第6問)
腎臓に関する記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい組み合わせはどれか。なお、同じ記号の( )内には同じ字句が入る。

 ( a )では、肝臓でアミノ酸が分解されて生成する( b )など、血液中の老廃物が濾過され、原尿として尿細管へ入る。そのほか、血球や蛋白質以外の血漿成分も、( a )で濾過される。尿細管では、原尿中のブドウ糖やアミノ酸等の栄養分及び血液の維持に必要な水分や( c )が再吸収される。その結果、老廃物が濃縮され、余分な水分、( c )とともに最終的に尿となる。

番号abc
副腎尿酸電解質
腎小体尿素脂質
腎小体尿酸脂質
副腎尿酸脂質
腎小体尿素電解質
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(第7問)
肝臓に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。

a) 体内で最も大きい臓器であり、横隔膜の直下に位置する。

b) ヘモグロビンが分解して生じたビリルビン(胆汁色素)は、肝臓で代謝される。

c) 必須アミノ酸を生合成することができる。

d) ビタミンB6やビタミンB12等の水溶性ビタミンの貯蔵臓器であるが、ビタミンAやD等の脂溶性ビタミンの貯蔵臓器ではない。

番号解答
( a , b )
( a , c )
( b , d )
( c , d )
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(第8問)
血液に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a) 赤血球は、中央部がくぼんだ円盤状の細胞で、血液全体の約40%を占め、赤い血色素(ヘモグロビン)を含む。

b) 好中球は、赤血球の約30%を占めており、血管壁を通り抜けて組織の中に入り込むことができる。

c) 血小板は、血管の損傷部位に粘着、凝集して傷口を覆う。

d) 単球は、白血球の約5%と少ないが、強い食作用を持ち、組織の中ではマクロファージ(貪食細胞)と呼ばれる。

番号abcd
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(第9問)
リンパ系に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a) リンパ系は、心臓を中心とする閉じた管(閉鎖循環系)である。

b) 組織液は、組織中の細胞に酸素や栄養分を供給して二酸化炭素や老廃物を回収したのち、そのほとんどは毛細血管で吸収されて、血液に還元されるが、一部はリンパ管へ入ってリンパ液となる。

c) リンパ管には逆流防止のための弁があって、リンパ液は一定の方向に流れている。

d) リンパ液は血漿と成分が大きく異なり、蛋白質を多く含む。

番号abcd
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(第10問)
目に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。

a) 雪眼炎(雪目ともいう)は、紫外線を含む光に長時間曝され、角膜の上皮に損傷を生じたものである。

b) 角膜と水晶体の間は、組織液(房水)で満たされ、角膜に一定の圧(眼圧)を生じさせている。

c) 夜盲症は、視細胞が光を感じる反応に不可欠なビタミンCが不足したために生じる。

d) 眼瞼(まぶた)は、素早くまばたき運動ができるよう、皮下組織が多く分厚くできており、内出血や裂傷を生じやすい。

番号解答
( a , b )
( a , c )
( b , d )
( c , d )
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(第11問)
中耳に関する記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい組み合わせはどれか。なお、同じ記号の( )内には同じ字句が入る。

 外耳と( a )をつなぐ部分で、( b )、鼓室、耳小骨、( c )からなる。
 外耳道を伝わってきた音は、( b )を振動させる。鼓室の内部では、互いに連結した微細な3つの耳小骨が( b )の振動を増幅して、( a )へ伝導する。

番号abc
耳介鼓膜蝸牛
耳介前庭蝸牛
耳介鼓膜耳管
内耳前庭耳管
内耳鼓膜耳管
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(第12問)
外皮系に関する記述のうち、誤っているものはどれか。

番号解答
メラニン色素は、皮下組織の最下層にあるメラニン産生細胞(メラノサイト)で産生され、太陽光に含まれる紫外線から皮下組織を防護する役割がある。
角質層は、細胞膜が丈夫な線維性の蛋白質(ケラチン)でできた板状の角質細胞とセラミド(リン脂質の一種)を主成分とする細胞間脂質で構成されている。
身体を覆う皮膚と、汗腺、皮脂腺、乳腺等の皮脂腺、爪や毛等の角質を総称して外皮系という。
汗腺には、腋窩(わきのした)などの毛根部に分布するアポクリン腺(体臭腺)と、手のひらなど毛根がないところも含め全身に分布するエクリン腺の二種類がある。
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(第13問)
肺に関する記述のうち、誤っているものはどれか。

番号解答
肺の内部で気管支が細かく枝分かれし、末端はブドウの房のような構造となっている。
肺胞の壁は、非常に薄くできていて、周囲を毛細血管が網のように取り囲んでいる。
呼吸運動は、肺自体の筋組織が拡張・収縮することにより行われている。
肺胞と毛細血管を取り囲んで支持している組織を間質という。
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(第14問)
各臓器・器官(効果器)と交感神経系が働きかける主な作用との関係の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a) 臓器:末梢血管
 作用:収縮

b) 臓器:膀胱
 作用:排尿筋の収縮

c) 臓器:肝臓
 作用:グリコーゲンの合成

d) 臓器:気管、気管支
 作用:拡張

番号abcd
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(第15問)
医薬品の消化管吸収に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a) 錠剤、カプセル剤等の固形剤は、消化管で吸収がなされる前に、崩壊して有効成分が溶け出さなければならない。

b) 消化管での吸収速度は、消化管の内容物や他の医薬品の作用による影響を受けやすい。

c) 一般に消化管からの吸収は、消化管が積極的に医薬品の成分を取り込むことにより行われる。

d) 医薬品の成分によっては消化管の粘膜に障害を起こすものもあるため、食事と服用の時期の関係について、各医薬品の用法に定められている。

番号abcd
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(第16問)
薬の代謝に関する記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい組み合わせはどれか。なお、同じ記号の( )内には同じ字句が入る。

 消化管で吸収された医薬品の成分は、消化管の毛細血管から血液中へ移行する。その血液は門脈を経由して( a )に入るので、吸収された成分は、循環血流に乗って全身へ巡る前に( a )を通過する際に酵素の働きにより代謝を受けることになる。その為、循環血液中に到達する医薬品の成分の量は、消化管で吸収された量よりも( b )なる。
 ( a )の機能が低下した状態にある人では、正常な人に比べて、循環血液中に医薬品の成分がより多く到達することになり、副作用を( c )なる。

番号abc
腎臓少なく生じにくく
腎臓多く生じにくく
腎臓少なく生じやすく
肝臓多く生じやすく
肝臓少なく生じやすく
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(第17問)
医薬品の使用方法に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。

a) 錠剤(内服)を服用するときは、水又はぬるま湯とともに飲み込むと良い。

b) 口腔内崩壊錠は、口の中で唾液によって比較的速やかに溶けるため、水なしで服用できる。

c) 顆粒剤が口中に残るようなときには、噛み砕いて水などで喉に流し込むとよい。

d) トローチは、口の中で医薬品を舐めずに飲み込んで使用する。

番号解答
( a , b )
( b , c )
( c , d )
( a , d )
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(第18問)
医薬品の使用により肝機能障害に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。

a) 黄疸は、ビリルビン(胆汁色素)が胆汁中へ排出されず血液中に滞留して、皮膚や白目が黄色くなる現象である。

b) 主な症状に、全身の倦怠感、黄疸、発熱、発疹等がある。

c) 医薬品の成分又はその代謝物の肝毒性による中毒性のものであり、特定の体質で現れるアレルギー性のものはない。

d) 不可逆的な病変(肝不全)に至ることはないので、肝機能障害の原因と考えられる医薬品の使用を継続しても良い。

番号解答
( a , b )
( a , d )
( b , c )
( c , d )
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(第19問)
偽アルドステロン症に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。

a) 主な症状としては、筋肉痛、喉の渇き、手足の脱力、血圧上昇等がみられる。

b) 体内にカリウムが貯留し、体からナトリウムが失われたことに伴う症状である。

c) 複数の医薬品の飲み合わせや、食品との相互作用で起こることがある。

d) 副腎皮質からのアルドステロン分泌が増加することにより生じる。

番号解答
( a , b )
( a , c )
( b , d )
( c , d )
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(第20問)
中毒性表皮壊死症(TEN)に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。

a) 全身が広範囲にわたって赤くなり、全身の10%以上に火傷様の水疱、皮膚の剥離等が認められ、かつ、高熱(38℃以上)、眼の充血等の症状を伴う病態である。

b) 症状が持続したり急激に悪化するような場合には、医薬品の使用を中止して、直ちに皮膚科の専門医の診療を受ける必要がある。

c) 目の異変は、皮膚等の粘膜の変化とほぼ同時又は半日~1日程度先に現れ、両目に急性結膜炎が起こるとTENの前兆である可能性がある。

d) 原因と考えられる医薬品の服用後2週間以内に発症することが多いが、1ヶ月以上経ってから起こることもある。

番号abcd
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