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登録販売者試験対策合格NAVI

2014年度 徳島県 香川県 愛媛県 高知県 登録販売者試験
午後 2章 人体の働きと医薬品

(第1問)
口腔、咽頭、食道に関する次の記述について、正しいものの組み合わせを下欄から選びなさい。

a) 唾液には、タンパク質を分解する消化酵素が含まれ、また、味覚の形成にも重要な役割をもつ。

b) 唾液は、リゾチーム等の殺菌・抗菌物質を含んでおり、口腔粘膜の保護・洗浄、殺菌等の作用がある。

c) 飲食物を飲み込む運動(嚥下)が起きるときには、喉頭の入り口にある弁が反射的に閉じることにより、飲食物が気管等へ流入せずに食道へと送られる。

d) 食道には消化液の分泌腺があり、食物は分泌された消化液で分解されながら、重力の作用により、食物が胃へと送られる。

番号解答
( a , c )
( a , d )
( b , c )
( b , d )
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(第2問)
消化器系に関する次の記述の正誤について、正しい組み合わせを下欄から選びなさい。

a) ペプシノーゲンは、胃酸によってタンパク質を消化する酵素であるペプシンとなり、胃酸とともに胃液として働く。

b) 胃自体を保護するため、胃の粘膜表皮を覆う細胞から粘液が分泌される。この胃粘液に含まれる成分は、小腸におけるビタミンB6の吸収にも重要な役割を果たしている。

c) 小腸において、炭水化物とタンパク質は、消化酵素の作用によってそれぞれ単糖類、アミノ酸に分解されて吸収される。

d) 脂質は、リパーゼの作用によって分解され、小腸粘膜の上皮細胞で吸収されると脂質に再形成される。この際に水溶性ビタミンも一緒に取り込まれる。

番号abcd
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(第3問)
消化器系に関する次の記述について、誤っているものを1つ選びなさい。

番号解答
膵液は弱アルカリ性であり、胃で酸性となった内容物を十二指腸で中和する働きがある。
膵臓は、炭水化物、タンパク質、脂質を消化するすべての酵素供給を行う消化腺であるとともに、血圧を調節するホルモンを血中に分泌する内分泌腺でもある。
胆汁に含まれる胆汁酸塩は、脂質の消化を容易にし、脂溶性ビタミンの吸収を助ける働きがあり、腸内に放出された胆汁酸塩の大部分は、小腸で再吸収されて肝臓へ戻る。
肝臓は、栄養分の代謝・貯蔵、生体に有害な物質の無毒化・代謝のほかに、アルブミンや血液凝固因子、コレステロールなど生命維持に必要な生体物質の産生も行う。
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(第4問)
呼吸器系に関する次の記述の正誤について、正しい組み合わせを下欄から選びなさい。

a) 気道に吸い込まれた粉じん、細菌等の異物は、気道粘膜から分泌される粘液でからめ取られ、線毛運動による粘液層の連続した流れによって排出され、唾液とともに嚥下される。

b) 咽頭の後壁にある扁桃は、リンパ組織が集まってできており、気道に侵入してくる細菌、ウイルス等に対する免疫反応が行われる。

c) 肺自体には、肺を動かす筋組織があり、自力で拡張・収縮して呼吸運動を行っている。

d) 肺胞の壁は非常に薄くできており、周囲を毛細血管が取り囲んでいる。この壁を介してガス交換が行われる。

番号abcd
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(第5問)
循環器系に関する次の記述の正誤について、正しい組み合わせを下欄から選びなさい。

a) 心臓の左側部分は、全身から集まった血液を肺へ送り出し、肺でガス交換が行われた血液は、心臓の右側部分に入り、そこから全身に送り出される。

b) 毛細血管の血管壁を通して、酸素と栄養分が血液中から組織へ運び込まれ、それと交換に二酸化炭素や老廃物が組織から血液中へ取り込まれる。

c) 脾臓の主な働きは、脾臓内を流れる血液から古くなった白血球を濾し取って処理することである。

d) リンパ液は、血漿の一部が毛細血管から組織の中へ滲み出て組織液となったもので、血漿とほとんど同じ成分からなるが、タンパク質が少なく、リンパ球を含む。

番号abcd
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(第6問)
次の血液の成分とその役割の関係について、正しいものの組み合わせを下欄から選びなさい。

a) 【血液成分】血漿
 【役割】90%以上がフィブリン、グロブリンなどのタンパク質からなり、浸透圧の調節や免疫反応に関与している。

b) 【血液成分】赤血球
 【役割】脾臓で産生され、肺で取り込んだ酸素を全身へ供給する。

c) 【血液成分】白血球
 【役割】好中球、リンパ球、単球等に分けられ、体内に侵入した異物に対する防御を受け持つ。

d) 【血液成分】血小板
 【役割】損傷部位に粘着、凝集して傷口を覆い止血する。

番号解答
( a , b )
( a , c )
( b , d )
( c , d )
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(第7問)
泌尿器系に関する次の記述について、(  )に入れるべき字句の正しい組み合わせを下欄から選びなさい。なお、2つの( a )、( b )内にはそれぞれ同じ字句が入ります。

 腎臓に入る動脈は細かく枝分かれして、毛細血管が小さな球状になった( a )を形成する。( a )の外側を袋状のボウマン嚢が包み込んでおり、これを( b )という。ボウマン嚢から1本の尿細管が伸びて、( b )と尿細管とで腎臓の基本的な機能単位(ネフロン)を構成している。
 腎臓には、心臓から拍出される血液の1/5~1/4が流れており、( c )を一定範囲内に保つ役割を担っている。

番号abc
糸球体尿管血圧
糸球体腎小体血圧
糸球体腎小体尿酸値
腎小体糸球体血圧
腎小体尿管尿酸値
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(第8問)
感覚器官(目及び耳)に関する次の記述について、正しいものを1つ選びなさい。

番号解答
眼球において、遠近の焦点調節は、硝子体の厚みを変化させることで行う。
目の充血は、血管が拡張して赤く見える状態であり、結膜の充血では白目の部分は赤くなるが、まぶたの裏側は赤くならない。
小さな子供は、耳管が太く短くて、走行が水平に近いため、鼻腔からウイルスや細菌が侵入し感染が起こりやすい。
内耳は、聴覚器官である前庭と平衡器官である蝸牛からなる。蝸牛の内部は、リンパ液で満たされており、その動きが平衡感覚として感知される。
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(第9問)
外皮系に関する次の記述の正誤について、正しい組み合わせを下欄から選びなさい。

a) 体温が上がり始めると、皮膚の毛細血管が収縮するとともに、汗腺から汗を分泌することで体温を下げようとする。

b) 角質層は、細胞膜が丈夫な線維性タンパク質(ケラチン)でできた角質細胞とセラミド(リン脂質の一種)を主成分とする細胞間脂質で構成されており、皮膚のバリア機能を担っている。

c) メラニン色素は、紫外線から皮膚組織を防護する役割を持つが、過剰に産生されると、シミやそばかすとして沈着する。

d) 汗腺には、腋窩(わきのした)などの毛根部に分布するエクリン腺と、手のひらなど毛根がないところも含め全身に分布するアポクリン腺の二種類がある。

番号abcd
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(第10問)
次の筋組織とその機能や形態の関係について、正しいものを1つ選びなさい。

番号解答
骨格筋は、顕微鏡でみると横縞模様が見え、横紋筋とも呼ばれる。自律神経系で支配されている不随意筋である。
平滑筋は、消化管壁、血管壁、膀胱等に分布している不随意筋であり、強い収縮力を持つが、持続的には収縮しない。
骨格筋は、運動を続けると、エネルギー源として蓄えられている乳酸が減少し、グリコーゲンが蓄積する。
心筋は、心臓壁にある筋層を構成する筋組織で、不随意筋であるが横縞模様があり、強い収縮力と持久力を兼ね備えている。
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(第11問)
脳や神経系に関する次の記述について、正しいものの組み合わせを下欄から選びなさい。

a) 延髄には、心臓中枢や呼吸中枢等がある。延髄は多くの生体の機能を制御している。

b) 脊髄は、脳と末梢の間で刺激を伝えているが、末梢からの刺激の一部に対して脳を介さずに刺激を返す場合があり、これを脊髄反射と呼ぶ。

c) 交感神経の節後線維の末端から放出される神経伝達物質はアドレナリンであり、副交感神経の節後線維の末端から放出される神経伝達物質はアセチルコリンである。

d) 腸に対して、交感神経優位時には腸内運動は亢進し、副交感神経優位時には低下する方向に働く。

番号解答
( a , b )
( a , c )
( b , d )
( c , d )
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(第12問)
薬の吸収、代謝、排泄に関する次の記述の正誤について、正しい組み合わせを下欄から選びなさい。

a) 内服薬の有効成分は主に小腸で吸収され、消化管が積極的に医薬品を取り込むため、食事などによる影響を受けない。

b) 内服以外の用法で使用され、全身作用を目的とした医薬品の例として、坐剤や舌下錠などがある。

c) 肝臓で代謝される薬を経口投与した場合、肝機能が低下している人は、医薬品を代謝する能力が低いため、正常な人に比べて全身循環に到達する有効成分量が多くなる。

d) 多くの有効成分は、血液中で血漿タンパクと複合体を形成する。この複合体の多くは、腎臓で濾過され、尿中に排泄される。

番号abcd
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(第13問)
医薬品の使用方法に関する次の記述について、誤っているものを1つ選びなさい。

番号解答
口腔内崩壊錠は、水なしでも服用できるため、水分摂取が制限されている患者に適している。
散剤や顆粒剤は、錠剤を飲み込むことが困難な人にとっては服用しやすいが、飛散したり、口中に残ったりすることがある。
軟膏剤とクリーム剤は、基剤が異なり、適用部位を水から遮断したい場合はクリーム剤の方が適している。
貼付剤にはテープ剤やパップ剤があり、適用部位に有効成分が一定時間留まるため、薬効の持続が期待できるが、かぶれなどを起こす場合もある。
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(第14問)
医薬品による副作用の一つである中毒性表皮壊死融解症(TEN)に関する次の記述について、(  )に入れるべき正しい字句を下欄から1つ選びなさい。なお、2つの(  )内には同じ字句が入ります。

 中毒性表皮壊死融解症の症例の多くが(  )の進展型とみられており、特に、両眼に現れる急性結膜炎は、皮膚や粘膜の変化と同時期又は先行して生じることが知られているので、そのような症状が現れたときは、(  )又は中毒性表皮壊死融解症の前兆である可能性を疑うことが重要である。

番号解答
間質性肺炎
ライ症候群
接触性皮膚炎
スティーブンス・ジョンソン症候群
アナフィラキシー
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(第15問)
全身に現れる医薬品の副作用に関する次の記述について、正しいものの組み合わせを下欄から選びなさい。

a) 医薬品により生じる肝機能障害は、中毒性のものとアレルギー性のものとに大別される。

b) 肝障害の症状の一つである黄疸は、ビリルビンの胆汁中への排泄が促進されることにより生じるため、尿の色が濃くなることがある。

c) 偽アルドステロン症は、医薬品により副腎皮質からアルドステロン分泌が増加することで起こる。

d) 偽アルドステロン症の主な症状は、手足の脱力・しびれ、血圧上昇、筋肉痛、こむら返りなどである。

番号解答
( a , b )
( a , d )
( b , c )
( c , d )
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(第16問)
精神神経系に現れる医薬品の副作用に関する次の記述の正誤について、正しい組み合わせを下欄から選びなさい。

a) 乗物や危険な機械類の運転操作中に眠気を生じると、重大な事故につながる可能性が高いので、眠気を催すことが知られている医薬品を使用する人は、服用後、そのような作業に従事しないよう十分な注意が必要である。

b) 精神神経症状は、医薬品の大量服用時や長期連用時のみに発生するので、通常の用法・用量では発生することはない。

c) 全身性エリテマトーデス、混合性結合組織病、関節リウマチ等の基礎疾患のある人は、医薬品の副作用として無菌性髄膜炎を発症するリスクが高い。

d) 副作用で発現する無菌性髄膜炎の症状は、首筋のつっぱりを伴う激しい頭痛、発熱、吐きけなどが現れるものであり、早期に原因医薬品の使用を中止しても予後不良となることが多い。

番号abcd
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(第17問)
消化器系に現れる医薬品の副作用に関する次の記述について、(  )に入れるべき字句の正しい組み合わせを下欄から選びなさい。

 ( a )とは、医薬品の作用によって腸管運動が麻痺して腸内容物の通過が妨げられ、激しい腹痛やガス排出の停止、嘔吐等を伴う著しい( b )が現れるものである。悪化すると、嘔吐が原因で脱水症状を呈したり、( c )の異常増加(増殖)によって全身状態の衰弱が急激に進行する可能性がある。

番号abc
難治性便秘下痢自己抗体
難治性便秘便秘腸内細菌
消化性潰瘍下痢自己抗体
イレウス様症状便秘腸内細菌
イレウス様症状下痢自己抗体
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(第18問)
呼吸器系に現れる医薬品の副作用に関する次の記述の正誤について、正しい組み合わせを下欄から選びなさい。

a) 間質性肺炎を発症すると、肺胞と毛細血管の間のガス交換効率が上昇して過呼吸状態となる。

b) 間質性肺炎は、かぜや気管支炎との鑑別が困難である。また、症状は一過性に現れ、自然と回復することもあるが、悪化すると肺線維症に移行することがある。

c) 医薬品による副作用が原因の喘息は、坐薬や外用薬でも誘発されることがある。

d) 慢性副鼻腔炎などの鼻の疾患を合併している人や、成人になってから喘息を発症した人等では、医薬品を原因とする喘息を発症しやすく、特に、これまでに医薬品で喘息発作を起こしたことがある人は重症化しやすいので、同種の医薬品の使用は避ける必要がある。

番号abcd
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(第19問)
泌尿器系に現れる医薬品の副作用に関する次の記述について、誤っているものを1つ選びなさい。

番号解答
外国から個人的に購入した生薬や漢方薬などの医薬品や、健康茶などの健康食品の摂取によって重篤な腎障害を生じた事例がある。
副交感神経系の機能を抑制する作用がある成分が配合された医薬品を使用すると、膀胱の排尿筋の収縮が亢進され、頻尿等の症状を生じることがある。
医薬品の使用が原因の腎障害によって現れる症状として、浮腫、発熱、倦怠感、発疹などがある。
排尿困難、尿閉などの副作用は、前立腺肥大等の基礎疾患がない人や女性でも報告されている。
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(第20問)
皮膚に現れる医薬品の副作用に関する次の記述について、正しいものの組み合わせを下欄から選びなさい。

a) 接触皮膚炎とは、化学物質や金属等に皮膚が反応して生ずる、強いかゆみを伴う発疹、発赤、ただれ等の炎症症状のことである。

b) 光線過敏症は、太陽光線(紫外線)に曝されて初めて起こることもある。この症状は、医薬品が触れた部分のみでみられるものであり、貼付剤の場合、剥がした後は発症しない。

c) 薬疹は、医薬品によって引き起こされるアレルギー反応の一種で、同じ医薬品でも症状には個人差がみられるが、皮膚以外に症状が現れることはない。

d) 薬疹を経験したことがある人が、再度同種の医薬品を使用すると、ショックやアナフィラキシー様症状など、より重篤なアレルギー反応を生じるおそれがある。

番号解答
( a , c )
( a , d )
( b , c )
( b , d )
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