2014年度 奈良県 登録販売者試験
午前 2章 人体の働きと医薬品
(第1問)
小腸に関する記述の正誤について、正しい組み合わせを1つ選びなさい。
a) 小腸は、全長6~7mの管状の臓器で、十二指腸、空腸の2部分に分かれる。
b) 小腸は、栄養分の吸収に重要な器官であるため、内壁の表面積を大きくする構造を持つ。
c) 絨毛を構成する細胞の表面には、さらに微絨毛が密生して吸収効率を高めている。
番号 | a | b | c |
---|---|---|---|
誤 | 正 | 正 | |
正 | 誤 | 正 | |
正 | 正 | 誤 | |
正 | 正 | 正 | |
(第2問)
大腸に関する記述の正誤について、正しい組み合わせを1つ選びなさい。
a) 通常、糞便は、S状結腸、直腸に滞留している。
b) 大腸内には、腸内細菌が多く存在し、腸管内の食物繊維(難消化性多糖類)を発酵分解する。
c) 通常、糞便の成分の大半は、水分である。
d) 大腸は、盲腸、虫垂、上行結腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸、直腸からなる管状の臓器で、内壁粘膜に絨毛がある。
番号 | a | b | c | d |
---|---|---|---|---|
誤 | 誤 | 正 | 正 | |
正 | 誤 | 誤 | 正 | |
誤 | 正 | 正 | 誤 | |
正 | 誤 | 正 | 誤 | |
正 | 正 | 誤 | 誤 |
(第3問)
胆汁に関する記述の正誤について、正しい組み合わせを1つ選びなさい。
a) 胆汁には、古くなった赤血球や過剰のコレステロ-ル等を排出する役割がある。
b) 胆汁に含まれる胆汁酸塩は、脂質の消化を容易にし、また、脂溶性ビタミンの吸収を助ける。
c) 胆汁に含まれる胆汁酸塩は、腸内に放出されると、大部分は小腸で再吸収される。
d) 肝臓で産生された胆汁を濃縮して蓄える器官は、胆嚢である。
番号 | a | b | c | d |
---|---|---|---|---|
正 | 正 | 正 | 正 | |
正 | 正 | 誤 | 誤 | |
正 | 誤 | 誤 | 正 | |
誤 | 誤 | 正 | 正 | |
誤 | 正 | 正 | 誤 |
(第4問)
肝臓に関する記述の正誤について、正しい組み合わせを1つ選びなさい。
a) 肝臓は、体内で最も大きい臓器であり、横隔膜の直下に位置する。
b) アミノ酸が分解された場合等に生成するアンモニアは、肝臓において尿素へと代謝される。
c) アルコールは、肝臓で酢酸に代謝されたのち、さらに代謝されてアセトアルデヒドとなる。
d) 肝臓は、脂溶性ビタミンであるビタミンA、D等のほか、ビタミンB6やB12等の水溶性ビタミンの貯蔵臓器である。
番号 | a | b | c | d |
---|---|---|---|---|
正 | 正 | 誤 | 正 | |
正 | 正 | 正 | 誤 | |
正 | 誤 | 正 | 正 | |
誤 | 正 | 誤 | 正 | |
誤 | 誤 | 正 | 誤 |
(第5問)
次の記述は肺の働きに関するものである。( )にあてはまる字句として、正しいものの組み合わせを1つ選びなさい。なお、同じ記号の( )内には同じ字句が入る。
肺では、肺胞の壁を介して、心臓から送られてくる血液から( a )が肺胞気中に拡散し、代わりに( b )が血液中の( c )に取り込まれるガス交換が行われる。肺胞気中の( a )は、呼気に混じって排出される。
番号 | a | b | c |
---|---|---|---|
二酸化炭素 | 酸素 | 赤血球 | |
酸素 | 二酸化炭素 | 白血球 | |
二酸化炭素 | 酸素 | 血小板 | |
二酸化炭素 | 酸素 | 白血球 | |
酸素 | 二酸化炭素 | 赤血球 |
(第6問)
腎臓に関する記述の正誤について、正しい組み合わせを1つ選びなさい。
a) 腎臓に入る動脈は、細かく枝分かれして、毛細血管が小さな球状になった糸球体を形成する。
b) 腎臓では、血液中の老廃物の除去のほか、脂質及び電解質(特にナトリウム)の排出調整が行われる。
c) 腎臓は、内側中央部のくびれた部分に尿管、動脈、静脈、リンパ管等がつながっている。
d) 腎臓には、内分泌腺としての機能があり、骨髄における白血球の産生を促進するホルモンを分泌する。
番号 | a | b | c | d |
---|---|---|---|---|
誤 | 誤 | 正 | 誤 | |
誤 | 正 | 誤 | 正 | |
正 | 誤 | 正 | 誤 | |
正 | 誤 | 正 | 正 | |
正 | 正 | 誤 | 誤 |
(第7問)
心臓に関する記述の正誤について、正しい組み合わせを1つ選びなさい。
a) 心臓は、心筋でできた握りこぶし大の袋状の臓器である。
b) 心臓は、胸骨の真下に位置する。
c) 心臓の内部は、上部左右の心室、下部左右の心房の4つの空洞に分かれている。
d) 心臓は、心室で血液を集めて心房に送り、心房から血液を拍出する。
番号 | a | b | c | d |
---|---|---|---|---|
正 | 正 | 誤 | 誤 | |
誤 | 正 | 誤 | 正 | |
誤 | 正 | 正 | 誤 | |
誤 | 誤 | 正 | 正 | |
正 | 誤 | 正 | 誤 |
(第8問)
次の記述は白血球に関するものである。( )にあてはまる字句として、正しいものの組み合わせを1つ選びなさい。
( a )は、白血球の約5%と少ないが最も大きく、強い食作用を持つ。
( b )は、白血球の約1/3を占め、血液のほかリンパ液にも分布して循環している。
( c )は、最も数が多く、白血球の約60%を占めている。
番号 | a | b | c |
---|---|---|---|
好中球 | リンパ球 | 単球 | |
単球 | 好中球 | リンパ球 | |
リンパ球 | 単球 | 好中球 | |
単球 | リンパ球 | 好中球 | |
リンパ球 | 好中球 | 単球 |
(第9問)
中耳に関する記述の正誤について、正しい組み合わせを1つ選びなさい。
a) 鼓室の内部では、互いに連結した微細な3つの耳小骨が鼓膜の振動を増幅して、外耳へ伝導する。
b) 鼓室は、耳管という管で鼻腔や咽頭と通じている。
c) 小さな子供では、耳管が太く短くて、走行が水平に近いため、鼻腔からウイルスや細菌が侵入し感染が起こりやすい。
d) 急な気圧変化のため鼓膜の内外に気圧差が生じると、耳がつまったような不快感や痛みなどを感じる。
番号 | a | b | c | d |
---|---|---|---|---|
誤 | 正 | 誤 | 正 | |
誤 | 誤 | 正 | 正 | |
誤 | 正 | 正 | 正 | |
正 | 正 | 誤 | 誤 | |
正 | 誤 | 正 | 誤 |
(第10問)
骨格系に関する記述の正誤について、正しい組み合わせを1つ選びなさい。
a) 骨組織を構成する無機質は、炭酸カルシウムやリン酸カルシウム等の石灰質からなる。
b) 骨の基本構造は、骨質、骨膜、骨髄、靱帯の4組織からなる。
c) 骨は生きた組織であるが、成長が停止した後は、骨の破壊(骨吸収)と修復(骨形成)は行われない。
d) 骨組織を構成する無機質は、骨に硬さを与え、有機質(タンパク質及び多糖体)は、骨の強靱さを保つ。
番号 | a | b | c | d |
---|---|---|---|---|
正 | 誤 | 正 | 正 | |
誤 | 正 | 誤 | 正 | |
正 | 誤 | 誤 | 正 | |
誤 | 誤 | 正 | 誤 | |
正 | 正 | 誤 | 誤 |
(第11問)
薬の体内での働きに関する記述のうち、正しいものの組み合わせを1つ選びなさい。
a) 医薬品が効果を発揮するためには、有効成分がその作用の対象である器官や組織の細胞外液中或いは細胞内液中に、一定以上の濃度で分布する必要がある。
b) 全身作用を目的とする医薬品の多くは、使用後の一定期間、その有効成分の血中濃度が、治療域内に維持されるよう、使用量及び使用間隔が定められている。
c) 薬効よりも毒性が強く現れる有効成分の血中濃度域を無効域という。
d) 医薬品の有効成分の血中濃度が最高血中濃度に達したときに初めて生体の反応としての薬効が現れる。
番号 | 解答 |
---|---|
( a , b ) | |
( a , c ) | |
( b , d ) | |
( c , d ) |
(第12問)
次の記述は薬が働く仕組みに関するものである。( )にあてはまる字句として、正しいものの組み合わせを1つ選びなさい。なお、同じ記号の( )内には同じ字句が入る。
医薬品の作用には、有効成分が消化管などから吸収されて循環血液中に移行し、( a )を巡って薬効をもたらす( a )作用と、特定の狭い身体部位において薬効をもたらす( b )作用とがある。内服した医薬品が( a )作用を現わすまでには、消化管からの吸収、代謝と作用部位への分布という過程を経るため、ある程度の( c )が必要であるのに対し、( b )作用は医薬品の適用部位が作用部位である場合が多いため、反応は比較的( d )現れる。
番号 | a | b | c | d |
---|---|---|---|---|
全身 | 局所 | 時間 | 速やかに | |
全身 | 局所 | 濃度 | ゆっくりと | |
局所 | 全身 | 濃度 | 速やかに | |
局所 | 全身 | 時間 | ゆっくりと | |
全身 | 局所 | 時間 | ゆっくりと |
(第13問)
副作用として現れるイレウス様症状に関する記述の正誤について、正しい組み合わせを1つ選びなさい。
a) イレウスは、腸内容物の通過が阻害された状態をいう。
b) 小児や高齢者のほか、普段から便秘傾向のある人は、発症のリスクは低い。
c) 初期症状に気付いたら、原因と考えられる医薬品の使用を中止して、早期に医師の診察を受けるなどの対応が必要である。
番号 | a | b | c |
---|---|---|---|
誤 | 正 | 正 | |
正 | 誤 | 誤 | |
正 | 誤 | 正 | |
誤 | 正 | 誤 | |
誤 | 誤 | 正 |
(第14問)
副作用として現れる間質性肺炎に関する記述の正誤について、正しい組み合わせを1つ選びなさい。
a) 間質性肺炎は、肺の中で肺胞と毛細血管を取り囲んで支持している組織(間質)が炎症を起こしたものである。
b) 間質性肺炎は、かぜや気管支炎の症状と区別することは容易である。
c) 間質性肺炎は、症状が一過性に現れ、自然と回復することもあるが、悪化すると肺線維症(肺が線維化を起こして硬くなる状態)に移行することがある。
番号 | a | b | c |
---|---|---|---|
正 | 誤 | 誤 | |
誤 | 正 | 正 | |
誤 | 誤 | 誤 | |
正 | 誤 | 正 | |
正 | 正 | 誤 |
(第15問)
副作用として現れる薬疹に関する記述の正誤について、正しい組み合わせを1つ選びなさい。
a) 医薬品を使用した後に発疹・発赤等が現れた場合は、薬疹の可能性を考慮すべきである。
b) 多くの場合、原因となる医薬品の使用を中止すれば、症状は次第に寛解する。
c) それまで薬疹を経験したことがない人であっても、暴飲暴食や肉体疲労が誘因となって現れることがある。
d) 皮膚以外に、眼の充血や口腔粘膜等に異常が見られることもある。
番号 | a | b | c | d |
---|---|---|---|---|
正 | 正 | 正 | 誤 | |
正 | 正 | 誤 | 正 | |
正 | 誤 | 正 | 正 | |
誤 | 正 | 正 | 正 | |
正 | 正 | 正 | 正 |
(第16問)
医薬品の剤型に関する記述の正誤について、正しい組み合わせを1つ選びなさい。
a) トローチ剤は、飲み込まずに口の中で舐めて、徐々に溶かして使用する。
b) 経口液剤は、固形製剤と比べて飲み込みやすいが、消化管からの吸収速度には差がない。
c) 口腔内崩壊錠は、口の中の唾液で速やかに溶ける工夫がなされているため、水なしで服用することができる。
d) スプレー剤は、有効成分を霧状にする等して局所に吹き付ける剤型である。
番号 | a | b | c | d |
---|---|---|---|---|
正 | 正 | 正 | 正 | |
誤 | 正 | 誤 | 正 | |
誤 | 正 | 誤 | 誤 | |
正 | 誤 | 正 | 誤 | |
正 | 誤 | 正 | 正 |
(第17問)
副交感神経系が効果器に及ぼす作用に関する記述のうち、正しいものの組み合わせを1つ選びなさい。
a) 【効果器】膀胱 【作用】排尿筋の収縮
b) 【効果器】心臓 【作用】心拍数減少
c) 【効果器】目 【作用】瞳孔散大
d) 【効果器】汗腺 【作用】発汗亢進
番号 | 解答 |
---|---|
( a , b ) | |
( a , c ) | |
( b , d ) | |
( c , d ) |
(第18問)
皮膚粘膜眼症候群に関する記述の正誤について、正しい組み合わせを1つ選びなさい。
a) 皮膚粘膜眼症候群は、最初に報告をした二人の医師の名前にちなんでスティーブンス・ジョンソン症候群とも呼ばれる。
b) 発生頻度は、人口100万人当たり年間500~600人と報告されている。
c) 発症機序の詳細は不明で、発症の予測は極めて困難である。
d) 皮膚粘膜眼症候群は、38℃以上の高熱を伴って、発疹・発赤、火傷様の水疱等の激しい症状が比較的短時間のうちに全身の皮膚、口、眼等の粘膜に現れる。
番号 | a | b | c | d |
---|---|---|---|---|
正 | 正 | 誤 | 正 | |
誤 | 誤 | 正 | 誤 | |
誤 | 正 | 誤 | 正 | |
正 | 誤 | 正 | 誤 | |
正 | 誤 | 正 | 正 |
(第19問)
副作用として現れる無菌性髄膜炎に関する記述の正誤について、正しい組み合わせを1つ選びなさい。
a) 全身性エリテマトーデス、混合性結合組織病、関節リウマチ等の基礎疾患がある人では、発症リスクが低い。
b) 多くの場合、発症は急性で、首筋のつっぱりを伴った激しい頭痛、発熱、吐き気・嘔吐、意識混濁等の症状が現れる。
c) 早期に原因医薬品の使用を中止すれば、速やかに回復し、予後は比較的良好であることがほとんどである。
番号 | a | b | c |
---|---|---|---|
正 | 誤 | 正 | |
誤 | 正 | 誤 | |
正 | 誤 | 誤 | |
誤 | 正 | 正 | |
誤 | 誤 | 正 |
(第20問)
副作用として現れる接触皮膚炎に関する記述の正誤について、正しい組み合わせを1つ選びなさい。
a) 外来性の物質が皮膚に接触することで現れる炎症である。
b) 医薬品が触れた皮膚の部分のみに生じるが、正常な皮膚との境界ははっきりしていないことが特徴である。
c) 原因となった医薬品と接触してから発症するまでの時間は一定である。
番号 | a | b | c |
---|---|---|---|
誤 | 正 | 誤 | |
正 | 誤 | 正 | |
誤 | 正 | 正 | |
正 | 誤 | 誤 | |
正 | 正 | 誤 |