2014年度 東京都 登録販売者試験
午前 1章 医薬品に共通する特性と基本的な知識
(第1問)
医薬品の本質に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a) 医薬品が人体に及ぼす作用は複雑かつ多岐に渡るが、一般用医薬品については、そのすべてが解明されている。
b) 医薬品は、効能効果、用法用量、副作用等の必要な情報が適切に伝達されることを通じて、購入者が適切に使用することにより、初めてその役割を十分に発揮するものである。
c) 医薬品は、市販後にも医学・薬学等の新たな知見、使用成績等に基づき、その有効性、安全性等の確認が行われる仕組みとなっている。
番号 | a | b | c |
---|---|---|---|
正 | 正 | 正 | |
正 | 正 | 誤 | |
正 | 誤 | 誤 | |
誤 | 正 | 正 | |
誤 | 誤 | 正 |
(第2問)
医薬品の副作用に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a) 医薬品は、人体にとって本来異物であり、治療上の効能・効果とともに何らかの有害な作用(副作用)等が生じrことが避けがたいものである。
b) 一般用医薬品は、通常、重大な副作用を回避することよりも、その使用を中断することによる不利益を回避することが優先される。
c) 副作用は、容易に異変を自覚できるものばかりでなく、血液や内臓機能への影響等のように、直ちに明確な自覚症状として現れないこともある。
番号 | a | b | c |
---|---|---|---|
正 | 正 | 正 | |
正 | 誤 | 正 | |
正 | 誤 | 誤 | |
誤 | 正 | 誤 | |
誤 | 誤 | 正 |
(第3問)
プラセボ効果に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
a) プラセボ効果とは、医薬品を使用したとき、結果的又は偶発的に生じる薬理作用による作用のことをいう。
b) プラセボ効果は、主観的な変化だけでなく、客観的に測定可能な変化として現れることもあるが、不確実であり、それを目的として医薬品が使用されるべきではない。
c) プラセボ効果によってもたらされる反応や変化には、不都合なもの(副作用)は見られない。
d) プラセボ効果は、医薬品を使用したこと自体による楽観的な結果への期待(暗示効果)や、条件付けによる生体反応、時間経過による自然発生的な変化(自然緩解など)等が関与して生じると考えられている。
番号 | 解答 |
---|---|
( a , b ) | |
( a , d ) | |
( b , c ) | |
( b , d ) | |
( c , d ) |
(第4問)
アレルギーに関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
a) アレルギーには体質的・遺伝的要素もあり、アレルギーを起こしやすい体質の人や、近い親族にアレルギー体質の人がいる場合には、注意が必要である。
b) 基本的に薬理作用がない添加物は、アレルギーを引き起こす原因物質(アレルゲン)とはならない。
c) 医薬品の中には、鶏卵や牛乳等を原材料として作られているものがあり、それらに対するアレルギーがある人は使用を避けなければならない場合もある。
d) アレルギーを引き起こす医薬品は、内服薬に限られる。
番号 | 解答 |
---|---|
( a , b ) | |
( a , c ) | |
( a , d ) | |
( b , c ) | |
( c , d ) |
(第5問)
医薬品の相互作用に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a) 複数の医薬品を併用した場合、医薬品の作用が増強することがあるが、作用が減弱することはない。
b) 相互作用は、医薬品が薬理作用をもたらす部位において起こるものであり、吸収、代謝の過程で起こることはない。
c) 医薬品を用量用法に従い服用すれば、食品と一緒に摂取しても、相互作用を起こすことはない。
番号 | a | b | c |
---|---|---|---|
正 | 正 | 正 | |
正 | 誤 | 正 | |
誤 | 正 | 誤 | |
誤 | 誤 | 正 | |
誤 | 誤 | 誤 |
(第6問)
一般用医薬品の不適正な使用と有害事象に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a) 一般用医薬品にも習慣性・依存性がある成分を含んでいるものがあり、そうした医薬品がしばしば乱用されることが知られている。
b) 一般用医薬品は作用が緩和なので、症状がなかなか改善しない場合に長期間使用し続けても、有害事象を招く危険性が増すことはない。
c) 医薬品の販売等に従事する専門家は、必要以上の大量購入や頻回購入などを試みる不審な購入者等には慎重に対処し、積極的に事情を尋ねたり、状況によっては販売を差し控えるなどの対応をすることが望ましい。
番号 | a | b | c |
---|---|---|---|
正 | 正 | 正 | |
正 | 正 | 誤 | |
正 | 誤 | 正 | |
誤 | 正 | 誤 | |
誤 | 誤 | 正 |
(第7問)
次は、医薬品の使用上の注意等における年齢区分に関する記述である。( a )、( b )に当てはまる字句として、正しい組み合わせはどれか。
医薬品の使用上の注意等において、幼児という場合には、おおよその目安として( a )歳未満を指し、小児という場合には、おおよその目安として( b )歳未満を指す。
番号 | a | b |
---|---|---|
1 | 12 | |
1 | 15 | |
1 | 18 | |
7 | 12 | |
7 | 15 |
(第8問)
小児が医薬品を使用する場合に留意すべき事項に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a) 小児は、大人と比べて身体の大きさに対して腸が短く、服用した医薬品の吸収率が相対的に低い。
b) 小児は、血液脳関門が未発達であるため、吸収されて循環血液中に移行した医薬品の成分が脳に達しやすく、中枢神経系に影響を与える医薬品で副作用を起こしやすい。
c) 小児は、肝臓及び腎臓の機能が未発達であるため、医薬品成分の代謝・排泄に時間がかかり、作用が強く出過ぎたり、副作用がより強く出ることがある。
番号 | a | b | c |
---|---|---|---|
正 | 正 | 正 | |
正 | 誤 | 正 | |
正 | 誤 | 誤 | |
誤 | 正 | 正 | |
誤 | 誤 | 誤 |
(第9問)
乳幼児が医薬品を使用する場合に留意すべき事項に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a) 乳児向けの用法用量が設定されている医薬品であっても、基本的には医師の診療を受けることが優先され、一般用医薬品による対処は最小限(夜間等、医師の診療を受けることが困難な場合)にとどめるのが望ましい。
b) 一般に乳幼児は、容態が変化した場合に、自分の体調を適切に伝えることが難しいため、医薬品を使用した後は、保護者等が乳幼児の状態をよく観察することが重要である。
c) 錠剤及びカプセル剤は、特に乳児にそのまま飲み下させることが難しいことが多い。
番号 | a | b | c |
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正 | 正 | 正 | |
正 | 正 | 誤 | |
正 | 誤 | 正 | |
誤 | 正 | 誤 | |
誤 | 誤 | 誤 |
(第10問)
高齢者が一般用医薬品を使用する場合に留意すべき事項に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a) 高齢者は、一般用医薬品については、原則として、定められた用量の範囲よりも少ない用量で使用する。
b) 高齢者は、細かい文字が見えづらく、添付文書や製品表示の記載を読み取ることが難しい場合があるため、一般用医薬品の販売等に従事する専門家は、情報提供や相談対応において特段の配慮が必要となる。
c) 高齢者は、喉の筋肉が衰えて飲食物を飲み込む力が弱っている(嚥下障害)場合があり、内服薬を使用する際に喉に詰まらせやすいため注意が必要である。
番号 | a | b | c |
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正 | 正 | 正 | |
正 | 誤 | 正 | |
正 | 誤 | 誤 | |
誤 | 正 | 正 | |
誤 | 正 | 誤 |
(第11問)
妊娠、妊娠をしていると思われる女性及び母乳を与える女性(授乳婦)が一般用医薬品を使用する場合に留意すべき事項に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a) 血液-胎盤関門によって、どの程度医薬品の成分の胎児への移行が防御されるかは、未解明のことも多い。
b) ビタミンB2主薬製剤は、妊娠前後の一定期間に通常の用量を超えて摂取すると胎児に先天異常を起こす危険性が高まるとされている。
c) 医薬品の種類によっては、授乳婦が使用した医薬品の成分の一部が乳汁中に移行することが知られている。
番号 | a | b | c |
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正 | 正 | 正 | |
正 | 誤 | 正 | |
正 | 誤 | 誤 | |
誤 | 正 | 正 | |
誤 | 正 | 誤 |
(第12問)
医療機関で治療を受けている人や過去に医療機関で治療を受けていた人が一般用医薬品を使用する場合の注意事項に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a) 医療機関・薬局で交付された薬剤を使用している人については、登録販売者において一般用医薬品との併用の可否を判断することは困難なことが多い。
b) 慢性疾患で治療を受けている人が一般用医薬品を使用すると、疾患の種類や程度によっては、その症状が悪化したり、治療が妨げられることがある。
c) 過去に医療機関で治療を受けていたが、今は治療を受けていない場合であれば、一般用医薬品の使用について特に注意をする必要はない。
番号 | a | b | c |
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正 | 正 | 正 | |
正 | 正 | 誤 | |
正 | 誤 | 正 | |
誤 | 正 | 誤 | |
誤 | 誤 | 正 |
(第13問)
医薬品の品質に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a) 医薬品に配合されている成分(有効成分及び添加物成分)には、高温や多湿、光(紫外線)等によって品質の劣化(変質・変敗)を起こしやすいものはない。
b) 医薬品は、適切な保管・陳列がなされなければ、人体に好ましくない作用をもたらす物質を生じることがある。
c) 表示されている『使用期限』は、未開封状態で保管された場合に品質が保持される期限である。
番号 | a | b | c |
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正 | 正 | 誤 | |
正 | 誤 | 誤 | |
誤 | 正 | 正 | |
誤 | 正 | 誤 | |
誤 | 誤 | 正 |
(第14問)
一般用医薬品に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a) 症状が重いとき(例えば高熱や激しい腹痛がある場合、患部が広範囲である場合等)に、一般用医薬品を使用することは、一般用医薬品の役割にかんがみて、適切な対処とはいえない。
b) 体調の不調や軽度の症状等について一般用医薬品を使用して対処した場合であっても、一定期間若しくは一定回数使用しても症状の改善がみられない又は悪化したときには、医療機関を受診して医師の診療を受ける必要がある。
c) 一般用医薬品の役割として、『軽度な疾病に伴う症状の改善』、『生活の質(QOL)の改善・向上』等がある。
番号 | a | b | c |
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正 | 正 | 正 | |
正 | 正 | 誤 | |
正 | 誤 | 正 | |
誤 | 正 | 誤 | |
誤 | 誤 | 誤 |
(第15問)
セルフメディケーションに関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a) WHO(世界保健機関)によれば、セルフメディケーションとは、『自分自身の健康に責任を持ち、軽度な身体の不調は自分で手当てする』こととされている。
b) 一般用医薬品の利用のほか、食事と栄養のバランス、睡眠・休養、運動、禁煙等の生活習慣の改善を含めた健康維持・増進全般について『セルフメディケーション』という場合もある。
c) セルフメディケーションの主役は一般の生活者であり、一般用医薬品の販売等に従事する専門家においては、購入者等に対して常に科学的な根拠に基づいた正確な情報提供を行い、適切に支援していくことが期待されている。
番号 | a | b | c |
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正 | 正 | 正 | |
正 | 正 | 誤 | |
正 | 誤 | 正 | |
誤 | 正 | 誤 | |
誤 | 誤 | 誤 |
(第16問)
医薬品の販売時のコミュニケーションに関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a) 医薬品の適正な使用のため必要な情報は、基本的に添付文書や製品表示に記載さえているため、個々の購入者や使用者は適切に理解することが容易であると考えられる。
b) 購入者側があらかじめ購入する医薬品を決めていることも多いが、使う人の体質や症状等にあった製品を事前に調べて選択しているのではなく、宣伝広告や販売価格等に基づいて漠然と選択していることも 少なくない。
c) 一般用医薬品の場合、必ずしも情報提供を受けた当人が医薬品を使用するとは限らないことを踏まえ、販売時のコミュニケーションを考える必要がある。
番号 | a | b | c |
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正 | 正 | 正 | |
正 | 誤 | 誤 | |
誤 | 正 | 正 | |
誤 | 正 | 誤 | |
誤 | 誤 | 誤 |
(第17問)
サリドマイド訴訟等に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a) サリドマイド訴訟は、サリドマイド製剤を妊娠している女性が使用したことにより、出生児に四肢欠損、耳の障害等の先天異常が発生したことに対する損害賠償訴訟である。
b) 血管新生を妨げる作用は、サリドマイドの光学異性体のうち、一方の異性体(S体)のみが有する作用であり、もう一方の異性体(R体)にはない。
c) サリドマイドによる薬害事件は、我が国だけで問題となった。
番号 | a | b | c |
---|---|---|---|
正 | 正 | 正 | |
正 | 正 | 誤 | |
正 | 誤 | 誤 | |
誤 | 正 | 正 | |
誤 | 誤 | 正 |
(第18問)
スモン訴訟に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a) スモン訴訟は、整腸剤として販売されていたキノホルム製剤を使用したことにより、亜急性脊髄視神経症に罹患したことに対する損害賠償訴訟である。
b) スモン訴訟を一つの契機として、医薬品副作用被害救済制度が創設された。
c) スモン訴訟において、和解が成立した例はない。
番号 | a | b | c |
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正 | 正 | 誤 | |
正 | 誤 | 正 | |
誤 | 正 | 正 | |
誤 | 正 | 誤 | |
誤 | 誤 | 正 |
(第19問)
次は、HIV訴訟に関する記述である。( a )、( b )、( c )にあてはまる字句として、正しい組み合わせはどれか。
HIV訴訟は、( a )患者が、( b )が混入した原料血漿から製造された( c )製剤の投与を受けたことにより、HIVに感染したことに対する損害賠償訴訟である。
番号 | a | b | c |
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鉄欠乏性貧血 | ヒト免疫不全ウイルス | グロブリン | |
鉄欠乏性貧血 | プリオン | 血液凝固因子 | |
鉄欠乏性貧血 | ヒト免疫不全ウイルス | 血液凝固因子 | |
血友病 | プリオン | グロブリン | |
血友病 | ヒト免疫不全ウイルス | 血液凝固因子 |
(第20問)
CJD訴訟等に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a) CJD訴訟は、脳外科手術等に用いられていたヒト乾燥硬膜を介してクロイツフェルト・ヤコブ病に罹患したことに対する損害賠償訴訟である。
b) CJDは、ウイルスが脳の組織に感染することで発病する。
c) CJDは、認知症に類似した症状が現れ、死に至る重篤な神経難病である。
番号 | a | b | c |
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正 | 正 | 正 | |
正 | 誤 | 正 | |
誤 | 正 | 正 | |
誤 | 正 | 誤 | |
誤 | 誤 | 誤 |