2015年度 北海道 青森県 岩手県 宮城県 山形県 秋田県 福島県 登録販売者試験
午後 2章 人体の働きと医薬品
(第1問)
口腔又は咽頭に関する以下の記述について、正しいものの組み合わせはどれか。
a) 舌の表面には、舌乳頭という無数の小さな突起があり、味覚を感知する部位である味蕾が分布している。
b) 歯冠の表面はエナメル質で覆われ、エナメル質の下には象牙質と呼ばれる硬い骨状の組織がある。
c) 唾液には、デンプンをデキストリンや麦芽糖に分解する消化酵素のペプシンが含まれる。
d) 唾液によって口腔内はpHがアルカリ性に保たれ、酸による歯の齲蝕を防いでいる。
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(第2問)
胃に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a) 胃は上腹部にある中空の臓器で、中身が空の状態では扁平に縮んでいるが、食道から内容物が送られてくると、その刺激に反応して胃壁の横紋筋が弛緩し、容積が拡がる。
b) 胃液による消化作用から胃自体を保護するため、胃の粘膜表皮を覆う細胞から粘液が分泌されている。
c) 胃内容物の滞留時間は、炭水化物主体の食品の場合には比較的短く、脂質分の多い食品の場合には比較的長い。
d) 胃酸は、胃内を強酸性に保って内容物に腐敗や発酵を起こさせる役目も果たしている。
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(第3問)
小腸に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a) 小腸は、全長6~7mの管状の臓器で、十二指腸、空腸、回腸の3部分に分かれる。
b) 腸の内壁からは腸液が分泌され、十二指腸で分泌される腸液に含まれる成分の働きによって、膵液中のトリプシノーゲンがトリプシンになる。
c) 小腸では主に水分とナトリウム、カリウム、リン酸等の電解質の吸収が行われる。
d) 十二指腸の上部を除く小腸の内壁には輪状のひだがあり、その粘膜表面は絨毛に覆われてビロード状になっている。
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(第4問)
膵臓に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a) 胃の後下部に位置する細長い臓器で、膵液を大腸へ分泌する。
b) 膵液は弱アルカリ性で、胃で酸性となった内容物を中和するのに重要である。
c) 膵液は、デンプンを分解するアミラーゼ、脂質を分解するリパーゼなど、多くの消化酵素を含んでいる。
d) 膵臓は消化管であるとともに、血糖値を調整するホルモン(インスリン及びグルカゴン)等を血液中に分泌する内分泌腺でもある。
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(第5問)
胆汁に関する以下の記述について、正しいものの組み合わせはどれか。
a) 胆汁は、胆嚢で産生され濃縮される。
b) 胆汁に含まれる胆汁酸塩(コール酸、デオキシコール酸等の塩類)は、脂質の消化を容易にし、また、脂溶性ビタミンの吸収を助ける。
c) 腸内に放出された胆汁酸塩の大部分は、糞便として体外に排出される。
d) 胆汁には、赤血球中のヘモグロビンが分解されて生じた老廃物や過剰のコレステロール等を排出する役割もある。
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(第6問)
肝臓に関する以下の記述について、正しいものの組み合わせはどれか。
a) ヘモグロビンが分解して生じたアンモニアは、肝臓で代謝されるが、肝機能障害や胆管閉塞などを起こすとアンモニアが循環血液中に滞留して、黄疸を生じる。
b) 皮下組織等に蓄えられた脂質は、一度肝臓に運ばれてからエネルギー源として利用可能な形に代謝される。
c) 肝臓は、脂溶性ビタミンであるビタミンA、D等のほか、ビタミンB6やB12等の水溶性ビタミンの貯蔵臓器でもある。
d) 胆汁酸やホルモンなどの生合成の出発物質となるコレステロール等、生命維持に必須な役割を果たす種々の生体物質は、肝臓において産生される。
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(第7問)
大腸に関する以下の記述について、正しいものの組み合わせはどれか。
a) 大腸は、盲腸、虫垂、上行結腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸、直腸からなる管状の臓器である。
b) 大腸の腸内細菌は、細胞膜の酸化予防や過酸化脂質の抑制に必要なビタミンK等を産生している。
c) S状結腸に溜まった糞便が直腸へ送られてくると、その刺激に反応して便意が起こる。
d) 大腸は栄養分の吸収に重要な器官であるため、内壁の表面積を大きくする構造を持つ。
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(第8問)
呼吸器系に関する以下の記述について、正しいものの組み合わせはどれか。
a) 鼻汁は、鼻から吸った空気に湿り気を与えたり、粘膜を保護するため、常に少しずつ分泌されている。
b) 鼻腔はリンパ組織が集まってできていて、気道に侵入してくる細菌、ウイルス等に対する免疫反応が行われる。
c) 肺では、肺胞の壁を介して、心臓から送られてくる血液から二酸化炭素が肺胞気中に拡散し、代わりに酸素が血液中の赤血球に取り込まれるガス交換が行われる。
d) 咽頭は、発声器としての役割もあり、呼気で咽頭上部にある声帯を振動させて声が発せられる。
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(第9問)
循環器系に関する以下の記述について、正しいものの組み合わせはどれか。
a) 肺でのガス交換が行われた血液は、心臓の右側部分(右心房、右心室)に入り、そこから全身に送り出される。
b) 血液が血管中を流れる方向は一定しており、心臓から拍出された血液を送る血管を静脈、心臓へ戻る血液を送る血管を動脈という。
c) 古くなった赤血球は、脾臓で濾し取られて処理される。
d) グロブリンは、血液の浸透圧を保持する働きがあるほか、ホルモンや医薬品の成分等と複合体を形成して、それらが血液によって運ばれるときに代謝や排泄を受けにくくする。
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(第10問)
目に関する以下の記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい組み合わせはどれか。なお、2つの( b )には同じ字句が入る。
角膜に射し込んだ光は、角膜、房水等を透過しながら屈折して( a )に焦点を結ぶが、主に( b )の厚みを変化させることによって、遠近の焦点調節が行われている。
( b )は、その周りを囲んでいる( c )の収縮・弛緩によって、近くの物を見るときには丸く厚みが増し、遠くの物を見るときには扁平になる。
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(第11問)
外皮系に関する以下の記述について、正しいものの組み合わせはどれか。
a) ヒトの皮膚の表面には常に一定の微生物が付着しており、それら微生物の存在によって、皮膚の表面での病原菌の繁殖が促進される。
b) メラニン色素は、表皮の最下層にあるメラニン産生細胞(メラノサイト)で産生され、太陽光に含まれる紫外線から皮膚組織を防護する役割がある。
c) 体温が下がり始めると血管は拡張して、放熱を抑える。
d) 皮脂の分泌が低下すると皮膚が乾燥し、皮膚炎や湿疹を起こすことがある。
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(第12問)
医薬品の吸収に関する以下の記述について、正しいものの組み合わせはどれか。
a) 一般に、消化管からの吸収は、消化管が積極的に医薬品成分を取り込むのではなく、濃度の高い方から低い方へ受動的に拡散して吸収される。
b) 坐剤は、内服の場合よりも全身作用がゆっくり現れる。
c) 点眼剤は、鼻涙管を通って鼻粘膜から吸収されることがあるため、眼以外の部位に到達して副作用を起こすことがある。
d) 有効成分が皮膚から浸透して体内の組織で作用する医薬品は、皮膚の状態、傷の有無やその程度によって、浸透する量に影響を受けない。
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(第13問)
医薬品の代謝や排泄に関する以下の記述について、正しい組み合わせはどれか。
a) 肝臓の機能が低下した人では、正常な人に比べて医薬品の効き目が過剰に現れることがある。
b) 多くの医薬品の有効成分は、血液中で血漿タンパク質と結合して複合体を形成し、複合体を形成している有効成分の分子は、薬物代謝酵素の作用で代謝される。
c) 医薬品の成分によっては、未変化体又は代謝物として、腎臓から尿中へ、肝臓から胆汁中へ、又は肺から呼気中へ排出される。
d) 血漿タンパク質と医薬品の有効成分との複合体は、腎臓で濾過され、尿中に排泄される。
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(第14問)
医薬品の剤型に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a) 錠剤(内服)を水なしで服用すると、喉や食道に張り付いてしまうことがあり、喉や食道の粘膜を傷めるおそれがある。
b) 顆粒剤は粒の表面がコーティングされているものもあるので、噛み砕かずに水などで服用する。
c) カプセル剤は、カプセルの原材料として広く用いられるゼラチンがブタなどのタンパク質を主成分としているため、ゼラチンに対してアレルギーを持つ人は使用を避けるなどの注意を必要とする。
d) チュアブル錠は、口の中で舐めたり噛み砕いたりして服用する剤型のため、水なしでも服用できる。
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(第15問)
外用局所に適用する剤型に関する以下の記述のうち、誤っているものはどれか。
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(第16問)
医薬品が原因となるショック(アナフィラキシー)に関する以下の記述について、誤っているものはどれか。
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(第17問)
消化器系に現れる副作用に関する以下の記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
a) 消化性潰瘍は、腸内容物の通過が阻害された状態をいう。
b) 消化性潰瘍は、自覚症状が乏しい場合もあり、貧血症状(動悸や息切れ等)の検査時や突然の吐血・下血により発見されることもある。
c) イレウスは、消化管の出血を伴って糞便が黒くなるなどの症状が現れる。
d) イレウスは、小児や高齢者のほか、普段から便秘傾向のある人で、発症のリスクが高いとされている。
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(第18問)
泌尿器系に現れる副作用に関する以下の記述について、正しい組み合わせはどれか。
a) 腎障害では、尿量の減少、ほとんど尿が出ない、逆に一時的に尿が増える等の症状を生じる。
b) 排尿困難は、前立腺肥大等の基礎疾患がない場合にも現れることがある。
c) 尿閉は、交感神経系の機能を抑制する成分が配合された医薬品の使用により、膀胱の排尿筋の収縮が抑制されることで生じることがある。
d) 膀胱炎様症状として、頻尿、排尿時の疼痛、残尿感等が現れる。
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(第19問)
眼に現れる副作用に関する以下の記述について、正しいものの組み合わせはどれか。
a) 眼球内の角膜と水晶体の間を満たしている眼房水が排出されにくくなると、眼圧が低下して視覚障害を生じる。
b) 抗コリン作用がある成分が配合された医薬品の使用によって眼圧が上昇し、眼痛や眼の充血に加え、急激な視力の低下を起こすことがある。
c) 眼圧の上昇に伴って、頭痛や吐きけ・嘔吐等の症状が現れることもある。
d) 縮瞳を生じる可能性がある成分が配合されている医薬品を使用した後は、異常な眩しさや目のかすみ等の副作用が現れることがあるため、乗物や機械類の運転を避けなければならない。
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(第20問)
皮膚に現れる副作用に関する以下の記述について、正しいものの組み合わせはどれか。
a) 光線過敏症の症状は、医薬品が触れた部分だけでなく、全身へ広がって重篤化する場合がある。
b) アレルギー性皮膚炎の症状は、医薬品が触れた皮膚の部分のみに生じ、正常な皮膚との境界がはっきりしている。
c) 薬疹の症状は、皮膚以外に、眼の充血や口唇・口腔粘膜に異常が見られることもある。
d) 痒み等の症状に対しては、重篤な症状への移行を防止するため、一般の生活者は、自己判断で別の医薬品を用いて対症療法を行うことが望ましい。
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