2016年度 福井県 滋賀県 京都府 兵庫県 和歌山県 登録販売者試験
午後 2章 人体の働きと医薬品
(第1問)
消化器系および口腔に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a) 食道、胃、肝臓は消化管に、小腸、胆嚢は消化腺に分類される。
b) 消化管は、口腔から肛門まで続く管で、平均的な成人で全長約9mある。
c) 口腔における咀嚼や、消化管の運動などによって消化管の内容物を細かくして消化液と混和し、化学的消化を容易にすることを機械的消化という。
d) 歯冠の表面は、エナメル質で覆われ、体で最も硬い部分となっている。
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(第2問)
栄養分の代謝および貯蔵に関する記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい組み合わせはどれか。なお、3箇所の( a )内は、いずれも同じ字句が入る。
小腸で吸収された( a )は、血液によって肝臓に運ばれてグリコーゲンとして蓄えられる。グリコーゲンは、( a )が重合してできた( b )で、血糖値が下がったときなど、必要に応じて( a )に分解されて血液中に放出される。
また、肝臓は、ビタミンA、D等のほか、( c )ビタミンであるビタミンB6やB12等の貯蔵臓器でもある。
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(第3問)
循環器系に関する記述について、正しいものの組み合わせはどれか。
a) 血管系は末端が毛細管となって組織の中に開いている開放循環系であるのに対し、リンパ系は心臓を中心とする閉じた管(閉鎖循環系)である。
b) 心臓の内部は上部左右の心室、下部左右の心房の4つの空洞に分かれている。
c) 心臓の心室には血液を取り込む側と送り出す側にそれぞれ弁があり、心臓の動き(拍動)と協調して交互に開閉する。
d) 動脈は弾力性があり、圧力がかかっても耐えられるようになっている。
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(第4問)
脳や神経系に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a) 視床下部は、自律神経系、ホルモン分泌等の様々な調節機能を担っている。
b) 脳の血管は末梢に比べて物質の透過に関する選択性が低く、タンパク質などの大分子や小分子でもイオン化した物質は、血液中から脳の組織へ移行しやすい。
c) 延髄には、心拍数を調節する心臓中枢、呼吸を調節する呼吸中枢等がある。
d) 脊髄は脊椎の中にあり、脳と末梢の間で刺激を伝えるほか、末梢からの刺激の一部に対して脳を介さずに刺激を返す場合があり、これを脊髄反射と呼ぶ。
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(第5問)
泌尿器系に関する記述について、誤っているものはどれか。
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(第6問)
目に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a) 水晶体は遠くの物を見るときには丸く厚みが増し、近くの物を見るときには扁平になる。
b) 角膜には血管が通っており、その血管によって栄養分や酸素が供給されるが、水晶体には血管が通っておらず、房水によって栄養分や酸素が供給される。
c) 視細胞には、色を識別する細胞と、わずかな光でも敏感に反応する細胞があり、後者が光を感じる反応にはビタミンB12が不可欠である。
d) 目の充血は血管が拡張して赤く見える状態であるが、結膜の充血では白目の部分だけでなく眼瞼の裏側も赤くなる。
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(第7問)
鼻に関する記述について、誤っているものはどれか。
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(第8問)
外皮系に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a) 爪や毛等の角質は、皮膚の一部が変化してできたもので、皮膚に強度を与えて体を保護している。
b) 皮膚は、触覚、圧覚、痛覚、温度感覚等の皮膚感覚を得る感覚器としての機能を有している。
c) 体温が上がり始めると、汗腺から汗を分泌し、その蒸発時の気化熱を利用して体温を下げる。
d) 体温が下がり始めると、皮膚を通っている毛細血管に血液がより多く流れるように血管が拡張し、体外への放熱を抑える。
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(第9問)
筋組織に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a) 筋組織は筋細胞(筋線維)とそれらをつなぐ結合組織からできているのに対して、腱は結合組織のみでできているため、伸縮性が高い。
b) 心筋は、心臓壁にある筋層を構成する筋組織で、不随意筋であるが筋線維には骨格筋のような横縞模様がある。
c) 平滑筋は体性神経系に支配されているのに対し、骨格筋は自律神経系で支配されている。
d) 骨格筋の疲労は、運動を続けることでグリコーゲンが減少し、酸素や栄養分の供給不足が起こるとともに、グリコーゲンの代謝に伴って生成する乳酸が蓄積して、筋組織の収縮性が低下する現象である。
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(第10問)
末梢神経系に関する記述について、正しいものの組み合わせはどれか。
a) 交感神経の節後線維の末端から放出される神経伝達物質はノルアドレナリンであるが、全身に広く分布するエクリン腺を支配する交感神経線維の末端では、アセチルコリンが伝達物質として放出される。
b) 副交感神経系が活発になると、肝臓でのグリコーゲンの分解が促進される。
c) 副交感神経系が活発になると、唾液腺からの唾液分泌が亢進する。
d) 交感神経系は体が食事や休憩等の安息状態となるように働き、副交感神経系は体が闘争や恐怖等の緊張状態に対応した態勢をとるように働く。
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(第11問)
医薬品の吸収に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a) 全身作用を目的とする内服薬では、その有効成分が循環血液中に移行することが不可欠である。
b) 内服薬の有効成分の吸収量や吸収速度は、消化管内容物や他の医薬品の作用により影響を受けることはない。
c) 消化管からの吸収は、濃度の高い方から低い方へ受動的に拡散していく現象ではなく、消化管が積極的に医薬品成分を取り込む現象である。
d) 坐剤は、直腸内で溶解させ、薄い直腸内壁の粘膜から有効成分を吸収させるため、内服の場合よりも全身作用が速やかに現れる。
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(第12問)
医薬品の代謝に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a) 循環血液中に移行した有効成分には、体内を循環するうちに徐々に代謝を受け、分解されたり、体内の他の物質が結合するなどして構造が変化するものがある。
b) 消化管で吸収された有効成分は、全身循環に入る前に門脈という血管を経由して腎臓を通過し、まず腎臓に存在する酵素の働きにより代謝を受ける。
c) 最近の研究により、小腸などの消化管粘膜や腎臓にも、かなり強い代謝活性があることが明らかにされている。
d) 血漿タンパク質と結合して複合体を形成している有効成分の分子は、薬物代謝酵素の作用で代謝されることはない。
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(第13問)
医薬品の剤形に関する記述について、正しいものの組み合わせはどれか。
a) トローチは、細かく噛み砕いて服用する。
b) クリーム剤は、有効成分が適用部位に留まりやすいことが特徴であり、適用部位を水から遮断したい場合に用いられることが多い。
c) 口腔内崩壊錠は、口の中の唾液で速やかに溶ける工夫がなされている。
d) 腸溶錠は、腸内での溶解を目的として錠剤表面をコーティングしているため、口中で噛み砕いて服用してはならない。
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(第14問)
皮膚粘膜眼症候群(スティーブンス・ジョンソン症候群)および中毒性表皮壊死融解症(TEN)に関する記述について、誤っているものはどれか。
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(第15問)
医薬品の副作用に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a) 一般用医薬品による副作用は、長期連用のほか、不適切な医薬品の併用や医薬品服用時のアルコール飲用等が原因で起きる場合がある。
b) 肝機能障害が疑われた時点で、原因と考えられる医薬品の使用を中止し、医師の診療を受けることが重要である。
c) 偽アルドステロン症は、原因医薬品の長期服用後に初めて発症することがあるが、医薬品と食品との間の相互作用により起きることはない。
d) ステロイド性抗炎症薬や抗癌薬の使用により、血液中の血小板が減少するため、細菌やウイルスの感染に対する抵抗力が弱くなることがある。
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(第16問)
精神神経系に現れる副作用に関する記述について、正しいものの組み合わせはどれか。
a) 無菌性髄膜炎は、医薬品の副作用が原因の場合、全身性エリテマトーデス、混合性結合組織病、関節リウマチ等の基礎疾患がある人で発症するリスクが高い。
b) 無菌性髄膜炎の原因となった医薬品の使用を早期に中止しても、多くの場合、重篤な中枢神経系の後遺症が残る。
c) 心臓や血管に作用する医薬品により、頭痛やめまい、浮動感、不安定感等が生じることがある。
d) 精神神経症状は、医薬品の大量服用や長期連用、乳幼児への適用外の使用等の不適正な使用がなされた場合に限られ、通常の用法・用量では発生しない。
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(第17問)
消化器系に現れる医薬品の副作用に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a) 消化性潰瘍では、胃のもたれ、食欲低下、胸やけ、吐きけ、胃痛、空腹時にみぞおちが痛くなる、消化管出血に伴って糞便が黒くなるなどの症状が現れる。
b) 消化性潰瘍は、自覚症状が乏しい場合もあり、貧血症状の検査時や突然の吐血・下血によって発見されることもある。
c) イレウス様症状は、小児や高齢者のほか、普段から便秘傾向のある人は、発症のリスクが高い。
d) イレウス様症状は、下痢治癒後の便秘を放置して、症状を悪化させてしまうことがある。
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(第18問)
医薬品の副作用である間質性肺炎に関する記述について、正しいものの組み合わせはどれか。
a) 間質性肺炎は、通常の肺炎と異なり、気管支または肺胞が細菌に感染して炎症を生じたものである。
b) 肺胞と毛細血管の間のガス交換効率が低下して血液に酸素を十分取り込むことができず、体内は低酸素状態となる。
c) 一般的に、原因となる医薬品の使用開始から1~2日程度で起きることが多い。
d) かぜや気管支炎の症状と区別が難しいこともあり、それらとの鑑別には細心の注意が必要である。
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(第19問)
医薬品の副作用による喘息に関する記述について、正しいものはどれか。
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(第20問)
目に現れる医薬品の副作用に関する記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい組み合わせはどれか。なお、2箇所の( b )内は、いずれも同じ字句が入る。
眼球内の角膜と水晶体の間を満たしている( a )が排出されにくくなると、眼圧が( b )して視覚障害を生じることがある。
例えば、抗コリン作用がある成分が配合された医薬品によって眼圧が( b )し、眼痛や眼の充血に加え、急激な視力低下を来すことがあるため、特に( c )がある人では厳重な注意が必要である。
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