2016年度 北海道 青森県 岩手県 宮城県 山形県 秋田県 福島県 登録販売者試験
午前 1章 医薬品に共通する特性と基本的な知識
(第1問)
医薬品の本質に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a) 医薬品は、多くの場合、人体に取り込まれて作用し、効果を発現させるものである。
b) 医薬品は、人の疾病の診断、治療若しくは予防に使用されること、又は人の身体の構造や機能に影響を及ぼすことを目的とする。
c) 一般用医薬品は、医療用医薬品と比較すればリスクは相対的に低いと考えられるが、科学的な根拠に基づく適切な理解や判断によって適正な使用が図られる必要がある。
d) 一般用医薬品には、製品に添付されている文書(添付文書)や製品表示に必要な情報は記載されていない。
ヒント表示 解説表示 解答確認
(第2問)
医薬品の本質に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a) 医薬品は、有効性、安全性等に関する情報が集積されており、随時新たな情報が付加されるものである。
b) 一般用医薬品の販売に従事する専門家は、医薬品に関する新たな情報の把握に努めるべきである。
c) 人体に対して使用されない医薬品は、人体がそれに曝
されて健康を害するおそれはない。
d) 医薬品の販売を行う者は、製造販売業者等からの情報に日頃から留意しておくことが重要である。
ヒント表示 解説表示 解答確認
(第3問)
医薬品のリスク評価に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a) 医薬品は、使用方法を誤ると健康被害を生じることがある。
b) 医薬品の効果とリスクは、薬物暴露時間と暴露量との和で表現される用量-反応関係に基づいて評価される。
c) 医薬品の投与量と効果の関係は、薬物用量を増加させるに伴い、効果の発現が検出されない「無作用量」から、最小有効量を経て「治療量」に至る。
d) 新規に開発される医薬品のリスク評価は、安全性に関する非臨床試験の基準であるGood Laboratory Practice(GLP)に準拠して実施されている。
ヒント表示 解説表示 解答確認
(第4問)
医薬品のリスク評価に関する以下の記述のうち、正しいものはどれか。
ヒント表示 解説表示 解答確認
(第5問)
健康食品等に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a) 健康増進や維持の助けとなる食品は、一般的に「健康食品」と呼ばれる。
b) 健康補助食品(いわゆるサプリメント)の中には、カプセル、錠剤等の医薬品と類似した形状で発売されるものも多い。
c) 近年、セルフメディケーションへの関心が高まるとともに、健康補助食品(いわゆるサプリメント)などが健康推進・増進を目的として広く国民に使用されるようになった。
d) 機能性表示食品は、疾病に罹患している者の健康の維持及び増進に役立つ旨又は適する旨を表示するものである。
ヒント表示 解説表示 解答確認
(第6問)
医薬品の副作用に関する以下の記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい組み合わせはどれか。
世界保健機関(WHO)の定義によれば、医薬品の副作用とは「疾病の( a )、診断、治療のため、又は身体の機能を正常化するために、人に( b )量で発現する医薬品の( c )かつ意図しない反応」とされている。
ヒント表示 解説表示 解答確認
(第7問)
免疫とアレルギー(過敏反応)に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a) 免疫は、本来、細菌やウイルスなどが人体に取り込まれたとき、人体を防御するために生じる反応である。
b) 通常の免疫反応の場合、炎症やそれに伴って発生する痛み、発熱等は、人体にとって有害なものを体内から排除するための必要な過程である。
c) 医薬品にアレルギーを起こしたことがない人でも、病気等に対する抵抗力が低下している場合には、医薬品によるアレルギーを生じることがある。
d) 人体にとって、アレルゲンとなり得る物質は、特定の物質に限られている。
ヒント表示 解説表示 解答確認
(第8問)
薬理作用に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a) 薬物が生体の生理機能に影響を与えることを薬理作用という。
b) 医薬品は、十分注意して適正に使用すれば、副作用を生じることはない。
c) 医薬品による副作用の状況次第では、登録販売者などの専門家は、購入者等に対し、医療機関を受診するよう勧奨する必要がある。
d) 複数の疾病を有する人の場合、ある疾病のために使用された医薬品の作用が、その疾病に対して薬効をもたらす一方、別の疾病に対しては症状を悪化させたり、治療が妨げられたりすることもある。
ヒント表示 解説表示 解答確認
(第9問)
医薬品の不適正な使用に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a) 一般用医薬品には、習慣性・依存性がある成分を含んでいるものはない。
b) 一般用医薬品は、みだりに他の医薬品や酒類等と一緒に摂取するといった乱用がなされると、過量摂取による急性中毒を生じる危険性が高くなり、慢性的な臓器障害等を生じるおそれがある。
c) 医薬品の販売等に従事する専門家は、薬物乱用の危険性に関する認識や理解が必ずしも十分ではない青少年が、好奇心から身近にある薬物を興味本位で乱用することがあるので、注意が必要である。
d) 薬物依存とは、ある薬物の精神的な作用を体験するために、その薬物を連続的、あるいは周期的に摂取することへの強迫(欲求)を常に伴っている行動等によって特徴づけられる精神的・身体的な状態のことである。
ヒント表示 解説表示 解答確認
(第10問)
次の記述は、医薬品と食品の相互作用に関するものである。正しいものの組み合わせはどれか。
a) 外用薬や注射薬であれば、食品によって医薬品の作用や代謝に影響を受ける可能性がない。
b) カフェインを含む総合感冒薬とコーヒーを一緒に服用すると、カフェインの過剰摂取となるものもある。
c) 酒類(アルコール)をよく摂取する者では肝臓の代謝機能が低下していることが多いので、医薬品の代謝に影響を与えることがある。
d) 生薬成分が含まれた食品(ハーブ等)を合わせて摂取すると、生薬成分が配合された医薬品の効き目や副作用を増強させることがある。
ヒント表示 解説表示 解答確認
(第11問)
第1欄の記述は医薬品の使用上の注意の記載に関するものである。( )の中に入れるべき字句は第2欄のどれか。
第1欄
医薬品の使用上の注意等において幼児という場合は、おおよその目安として、( )未満を指すものとされている。
ヒント表示 解説表示 解答確認
(第12問)
次の記述は、小児等への医薬品の使用に関するものである。正しいものの組み合わせはどれか。
a) 乳児は一般用医薬品の使用の適否が見極めやすく、乳児向けの用法用量が設定されている一般用医薬品による対処を最大限に行うことが望ましい。
b) 小児は大人と比べて身体の大きさに対して腸が短く、服用した医薬品の吸収率が相対的に低い。
c) 小児は血液脳関門が未発達であるため、中枢神経系に影響を与える医薬品で副作用を起こしやすい。
d) 小児の誤飲・誤用事故防止には、小児が容易に手に取れる場所や目につく場所に医薬品を置かないようにすることが重要である。
ヒント表示 解説表示 解答確認
(第13問)
高齢者への医薬品の使用に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a) 肝臓や腎臓の機能が低下していると医薬品の作用が強く現れやすく、若年時と比べて副作用を生じるリスクが高くなる。
b) 実際に医薬品を使用する高齢者の個々の状況に即して、適切に情報提供や相談対応がなされることが重要である。
c) 喉の筋肉が衰えて飲食物を飲み込む力が弱まっている(嚥下障害)場合があり、内服薬を使用する際に喉に詰まらせやすい。
d) 医薬品の副作用で口渇を生じた場合、誤嚥を誘発しやすくなる。
ヒント表示 解説表示 解答確認
(第14問)
高齢者、妊婦又は妊娠していると思われる女性への医薬品の使用に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a) 医薬品の使用上の注意等においては、おおよその目安として65歳以上を高齢者としている。
b) ビタミンA含有製剤は、妊娠前後の一定期間に通常の用量を超えて摂取すると胎児に先天異常を起こす危険性が高まるとされている。
c) 便秘薬は、その配合成分や用量によっては流産や早産を誘発するおそれがあるものがある。
d) 妊娠の有無やその可能性については、購入者側にとって他人に知られたくない場合もあることから、一般用医薬品の販売において専門家が情報提供や相談対応を行う際には、十分に配慮する必要がある。
ヒント表示 解説表示 解答確認
(第15問)
プラセボ効果(偽薬効果)に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a) 医薬品を使用したときにもたらされる反応や変化には、薬理作用によるもののほか、プラセボ効果によるものも含まれている。
b) プラセボ効果によってもたらされる反応や変化に、不都合なもの(副作用)はない。
c) プラセボ効果は、医薬品を使用したこと自体による楽観的な結果への期待(暗示効果)や、条件付けによる生体反応、時間経過による自然発生的な変化(自然緩解など)等が関与していると考えられる。
d) プラセボ効果は主観的な変化であり、客観的に測定可能な変化として現れることはない。
ヒント表示 解説表示 解答確認
(第16問)
医薬品の品質に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a) 医薬品は、適切な保管・陳列をすれば、経時変化による品質の劣化は起こらない。
b) 表示されている「使用期限」は、開封後であっても品質が保持される期限である。
c) 一般用医薬品は、購入後、すぐに使用されるとは限らず、家庭における常備薬として購入されることも多いことから、外箱等に記載されている使用期限から十分な余裕をもって販売されることが重要である。
d) 品質が承認された基準に適合しない医薬品、その全部又は一部が変質・変敗した物質から成っている医薬品は、販売が禁止されている。
ヒント表示 解説表示 解答確認
(第17問)
医薬品による副作用等に対する基本的考え方に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a) 副作用については、医薬品の販売に従事する専門家を含め、関係者が医薬品の安全性の確保に最善の努力を重ねることが重要である。
b) 副作用は、それまでの使用経験を通じて知られているもののみならず、科学的に解明されていない未知のものが生じる場合もある。
c) 副作用には、日常生活に支障を来すほどの重大なものはあるが、死亡に至った例はない。
d) 一般用医薬品の販売等に従事する者においては、医薬品の副作用等による健康被害の拡大防止に関して、医薬品の情報提供、副作用報告等を通じて、その責務の一端を担っている。
ヒント表示 解説表示 解答確認
(第18問)
次の記述は、サリドマイドとサリドマイド訴訟に関するものである。正しいものの組み合わせはどれか。
a) サリドマイド訴訟は、サリドマイド製剤を妊娠している女性が使用したことにより、出生児に四肢欠損、耳の障害等の先天異常(サリドマイド胎芽症)が発生したことに対する損害賠償訴訟である。
b) 日本では、サリドマイド製剤の催奇形性について海外から警告が発せられた後、直ちに出荷停止、回収措置がとられた。
c) 催眠鎮静成分であるサリドマイドには、副作用として血管新生を妨げる作用もある。
d) サリドマイド製剤には、一般用医薬品として販売された製品はない。
ヒント表示 解説表示 解答確認
(第19問)
以下のHIV訴訟に関する記述について、( )に入れるべき字句の正しい組み合わせはどれか。
( a )が、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)が混入した原料血漿から製造された( b )の投与を受けたことにより、HIVに感染したことに対する損害賠償訴訟である。国及び製薬会社を被告として、1989年5月に大阪地裁、同年10月に東京地裁に提訴し、1996年3月に両地裁で和解が成立した。
国は、HIV感染者に対する恒久対策として、エイズ治療研究開発センター及び拠点病院の整備や治療薬の早期提供等の様々な取組みを推進している。
また、血液製剤の安全確保対策として、検査や( c )の際の問診の充実が図られた。
ヒント表示 解説表示 解答確認
(第20問)
クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)とCJD訴訟に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a) CJDは、タンパク質の一種(プリオン)が原因物質とされている。
b) CJDは、認知症に類似した症状が現れる神経難病である。
c) CJDは、心臓外科手術の際に、原因物質に汚染されたヒト乾燥硬膜が用いられたことにより発生した。
d) CJD訴訟は、生物由来製品による感染等被害救済制度の創設にあたっての契機のひとつとなった。
ヒント表示 解説表示 解答確認