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登録販売者試験対策合格NAVI

2017年度 埼玉県 千葉県 東京都 神奈川県 登録販売者試験
午前 2章 人体の働きと医薬品

(第1問)
消化器系に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a) 腸内に放出された胆汁酸塩の大部分は、大腸で再吸収されて肝臓に戻される。

b) ヘモグロビンが分解して生じたビリルビンは肝臓で代謝されるが、肝機能障害や胆管閉塞などを起こすとビリルビンが循環血液中に滞留して、黄疸(皮膚や白目が黄色くなる症状等)を生じる。

c) 大腸の粘膜上皮細胞は、腸内細菌が食物繊維を分解して生じる栄養分を、その活動に利用しており、大腸が正常に働くには、腸内細菌の存在が重要である。

d) 膵液は、デンプンを分解するリパーゼ、脂質を分解するアミラーゼなど、多くの消化酵素を含んでいる。

番号abcd
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(第2問)
消化器系に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a) 唾液には、デンプンをデキストリンや麦芽糖に分解する消化酵素(プチアリン)が含まれる。

b) 十二指腸の上部を除く小腸の内壁には輪状のひだがあり、その粘膜表面は絨毛(柔突起ともいう)に覆われてビロード状になっている。

c) 膵臓は、消化腺であるとともに、血糖値を調節するホルモンであるトリプシノーゲンを血液中に分泌する内分泌腺である。

番号abc
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(第3問)
呼吸器系に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

a) 喉頭の後壁にある扁桃はリンパ組織が集まってできていて、気道に侵入してくる細菌、ウイルス等に対する免疫反応が行われる。

b) 鼻汁にはリゾチームが含まれ、気道の防御機構の一つとなっている。

c) 肺自体には肺を動かす筋組織がないため、自力で膨らんだり縮んだりするのではなく、横隔膜や肋間筋によって拡張・収縮して呼吸運動が行われている。

d) 肺胞の壁を介して、心臓から送られてくる血液から酸素が肺胞気中に拡散し、代わりに二酸化炭素が血液中の赤血球に取り込まれるガス交換が行われる。

番号解答
( a , b )
( a , c )
( a , d )
( b , c )
( b , d )
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(第4問)
循環器系に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a) 肺でのガス交換が行われた血液は、心臓の左心房、左心室に入り、そこから全身に送り出される。

b) 血液の粘稠性は、主として血漿の水分量や血中脂質量で決まり、赤血球の量はほとんど影響を与えない。

c) 脾臓には、リンパ球が増殖、密集する組織(リンパ組織)があり、血流中の細菌やウイルス等の異物に対する免疫応答に関与する。

d) リンパ球は、血管壁を通り抜けて組織の中に入り込むことができ、組織の中ではマクロファージ(貪食細胞)と呼ばれる。

番号abcd
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(第5問)
泌尿器系に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

a) 腎小体では、原尿中のブドウ糖やアミノ酸等の栄養分及び血液の維持に必要な水分や電解質が再吸収される。

b) 腎臓には内分泌腺としての機能があり、骨髄における赤血球の産生を促進するホルモンを分泌する。

c) 副腎皮質ホルモンの一つであるアルドステロンは、体内にカリウムと水を貯留し、塩分の排泄を促す作用があり、電解質と水分の排出調節の役割を担っている。

d) 健康な状態であれば、膀胱中の尿には細菌等の微生物は存在しない。

番号解答
( a , b )
( a , c )
( b , c )
( b , d )
( c , d )
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(第6問)
目に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

a) 結膜には光を受容する細胞(視細胞)が密集していて、個々の視細胞は神経線維につながり、それが束になって眼球の後方で視神経となる。

b) ビタミンAが不足すると夜間視力の低下(夜盲症)を生じることがある。

c) 眼瞼は、皮下組織が少なく薄くできているため、内出血や裂傷を生じやすく、また、むくみ(浮腫)等、全身的な体調不良(薬の副作用を含む)の症状が現れやすい部位である。

d) 涙腺は、上眼瞼の裏側にある分泌腺で、リンパ液から涙液を産生する。

番号解答
( a , b )
( a , c )
( a , d )
( b , c )
( b , d )
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(第7問)
耳に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

a) 耳垢は、内耳にある耳垢腺や皮脂腺からの分泌物に、埃や内耳上皮の老廃物などが混じったものである。

b) 蝸牛の内部は、リンパ液で満たされているが、前庭の内部は、空洞である。

c) 耳は、聴覚情報と平衡感覚を感知する器官で、外耳、中耳、内耳からなる。

d) 小さな子供では、耳管が太く短くて、走行が水平に近いため、鼻腔からウイルスや細菌が侵入し感染が起こりやすい。

番号解答
( a , b )
( a , c )
( a , d )
( b , c )
( c , d )
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(第8問)
骨格系に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a) 骨は生きた組織であるが、成長が停止した後は骨の新陳代謝は行われない。

b) 骨組織を構成する無機質であるカルシウムが、骨から溶け出すことはない。

c) 骨の基本構造は、主部となる骨質、骨質表面を覆う骨膜、骨質内部の骨髄、骨の接合部にある関節軟骨の四組織からなる。

番号abc
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(第9問)
筋組織に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a) 骨格筋は、横紋筋とも呼ばれ、自分の意識どおりに動かすことができる。

b) 骨格筋の疲労は、運動を続けることでグリコーゲンが減少し、酸素や栄養分の供給不足が起こるとともに、グリコーゲンの代謝に伴って生成する乳酸が蓄積して、筋組織の収縮性が低下する現象である。

c) 筋組織は、筋細胞と結合組織からできているのに対して、腱は、結合組織のみでできているため、筋組織より伸縮性が高い。

d) 骨格筋は、自律神経系で支配されるのに対して、平滑筋及び心筋は、体性神経系に支配されている。

番号abcd
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(第10問)
脳や神経系の働きに関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

a) 脳の血管は、末梢に比べて物質の透過に関する選択性が高く、タンパク質などの大分子や、小分子でもイオン化した物質は血液中から脳の組織へ移行しにくい。

b) 交感神経系は、概ね、体が食事や休憩等の安息状態となるように働く。

c) 副交感神経系が活発になると、肝臓でのグリコーゲンの分解が促進される。

d) 自律神経系は、交感神経系と副交感神経系からなる。

番号解答
( a , b )
( a , c )
( a , d )
( b , d )
( c , d )
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(第11問)
医薬品が働く仕組みに関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

a) 局所作用は、医薬品の適用部位が作用部位である場合が多いため、反応は全身作用と比較して速やかに現れる。

b) 内服薬は、全身作用を示すものが多いが、膨潤性下剤のように、有効成分が消化管内で作用するものもあり、その場合に現れる作用は局所作用である。

c) 外用薬は、適用部位に対する局所的な効果を目的としたもので、全身作用を目的としたものはない。

d) 口腔粘膜から吸収された医薬品の成分は、初めに肝臓で代謝を受けてから全身に分布する。

番号解答
( a , b )
( a , c )
( a , d )
( b , d )
( c , d )
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(第12問)
医薬品の有効成分の吸収に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a) 有効成分が皮膚から浸透して体内の組織で作用する医薬品の場合は、浸透する量は皮膚の状態、傷の有無やその程度などによって影響を受ける。

b) 一般に、消化管からの吸収は、消化管が積極的に医薬品成分を取り込む現象である。

c) 錠剤、カプセル剤等の固形剤の場合、錠剤等が消化管内で崩壊して、有効成分が溶け出さなければならず、小腸で有効成分が溶出するものが大部分である。

d) 内服薬の中には、服用後の作用を持続させるため、有効成分がゆっくりと溶出するように作られているものもある。

番号abcd
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(第13問)
医薬品の代謝及び排泄に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a) 医薬品の有効成分が代謝を受けると、作用を失ったり(不活性化)、作用が現れたり(代謝的活性化)、あるいは体外へ排泄されやすい脂溶性の物質に変化する。

b) 排泄とは、代謝によって生じた物質(代謝物)が尿等で体外へ排出されることであり、医薬品の有効成分は未変化体のままで、あるいは代謝物として、腎臓から尿中へ、肝臓から胆汁中へ、又は肺から呼気中へ排出される。

c) 肝機能が低下した人では、医薬品を代謝する能力が低いため、正常な人に比べて全身循環に到達する有効成分の量がより多くなり、効き目が過剰に現れたり、副作用を生じやすくなったりする。

d) 医薬品の有効成分と血漿タンパク質との複合体は、腎臓で濾過されないため、有効成分が長く循環血液中に留まることになり、作用が持続する原因となる。

番号abcd
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(第14問)
医薬品の体内での働きに関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a) 循環血液中に移行した有効成分は、血流によって全身の組織・器官へ運ばれて作用するが、多くの場合、標的となる細胞に存在する受容体、酵素、トランスポーターなどのタンパク質と結合し、その機能を変化させることで薬効や副作用を現す。

b) 医薬品が摂取され、その有効成分が循環血液中に移行すれば、その血中濃度に関わらず生体の反応としての薬効が現れる。

c) 一度に大量の医薬品を摂取したり、十分な間隔をあけずに追加摂取したりして血中濃度を高くしても、ある濃度以上になるとより強い薬効は得られなくなる。

d) 有効成分の血中濃度は、ある時点でピーク(最高血中濃度)に達し、その後は低下していくが、これは代謝・排泄の速度が吸収・分布の速度を上回るためである。

番号abcd
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(第15問)
医薬品の剤形及び適切な使用方法に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

a) 有効成分を消化管から吸収させ、全身に分布させることにより薬効をもたらすための剤形としては、錠剤(内服)、カプセル剤、散剤・顆粒剤、経口液剤・シロップ剤等がある。

b) 有効成分を患部局所に直接適用する剤形としては、軟膏剤、クリーム剤、外用液剤、貼付剤、スプレー剤等がある。

c) 口腔内崩壊錠は、薬効を期待する部位が口の中や喉である場合が多く、飲み込まずに口の中で舐めて徐々に溶かして使用する。

d) 外用局所に適用する剤形のうち、軟膏剤とクリーム剤は、有効成分が適用部位に留まりやすいという特徴があり、一般的には、患部が乾燥していたり患部を水で洗い流したい場合等には軟膏剤を用いることが多い。

番号解答
( a , b )
( a , c )
( b , c )
( b , d )
( c , d )
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(第16問)
ショック(アナフィラキシー)に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a) 医薬品によるショックは、以前にその医薬品によって蕁麻疹等のアレルギーを起こしたことがある人では起きる可能性が低い。

b) 発症後の進行が非常に速やかな(通常、2時間以内に急変する。)ことが特徴である。

c) 一般に、顔や上半身の紅潮・熱感、皮膚の痒み、むくみ(浮腫)、吐きけ、顔面蒼白等の複数の症状が現れる。

番号abc
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(第17問)
皮膚粘膜眼症候群及び中毒性表皮壊死融解症に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a) 皮膚粘膜眼症候群は、38℃以上の高熱を伴って、発疹・発赤、火傷様の水疱等の激しい症状が比較的短時間のうちに全身の皮膚、口、眼等の粘膜に現れる病態である。

b) 中毒性表皮壊死融解症は、最初に報告した二人の医師の名前にちなんでスティーブンス・ジョンソン症候群とも呼ばれており、その発生頻度は人口100万人当たり年間1~6人と報告されている。

c) 皮膚粘膜眼症候群と中毒性表皮壊死融解症は、いずれも発症機序の詳細が明確にされており、発症を予測することが可能となっている。

d) 皮膚粘膜眼症候群と中毒性表皮壊死融解症は、いずれも原因医薬品の使用開始後2週間以内に発症することが多いが、1ヶ月以上経ってから起こることもある。

番号abcd
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(第18問)
医薬品の副作用として生じる偽アルドステロン症に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

a) 医薬品の長期服用後に初めて発症することはあるが、医薬品と食品との相互作用により起きることはない。

b) 小柄な人や高齢者で生じやすい。

c) 副腎皮質からのアルドステロン分泌が増加することにより生じる。

d) 手足の脱力、血圧上昇、筋肉痛、喉の渇き等が主な症状となる。

番号解答
( a , b )
( a , c )
( a , d )
( b , d )
( c , d )
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(第19問)
医薬品の副作用として生じる精神神経障害及び無菌性髄膜炎に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a) 精神神経障害では、中枢神経系が影響を受け、物事に集中できない、不眠、不安、震え、興奮、うつ等の精神神経症状を生じることがある。

b) 無菌性髄膜炎は、早期に原因医薬品の使用を中止すれば、速やかに回復し、予後は比較的良好であることがほとんどであり、重篤な後遺症が残った例はない。

c) 無菌性髄膜炎は、全身性エリテマトーデス、混合性結合組織病、関節リウマチ等の基礎疾患がある人で発症リスクが高い。

番号abc
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(第20問)
医薬品の副作用として生じる間質性肺炎及び喘息に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

a) 間質性肺炎は、症状が一過性に現れ、自然と回復することもあるが、悪化すると肺線維症(肺が線維化を起こして硬くなる状態)に移行することがある。

b) 間質性肺炎は、医薬品の使用開始から1~2週間程度で起きることが多く、必ずしも発熱は伴わない。

c) 喘息は、原因となる医薬品の使用後、短時間(1時間以内)のうちに鼻水・鼻づまりが現れ、続いて咳、喘鳴及び呼吸困難を生じる。

d) 喘息は、合併症の有無にかかわらず、原因となった医薬品の有効成分が体内から消失しても症状は寛解しない。

番号abcd
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