2018年度 徳島県 香川県 愛媛県 高知県 登録販売者試験
午後 2章 人体の働きと医薬品
(第1問)
消化器系に関する次の記述について、正しいものの組合せを下欄から選びなさい。
a) 大腸は、盲腸、虫垂、上行結腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸、直腸からなる管状の臓器で、内壁粘膜には、小腸と同様に絨毛がある。
b) 膵臓は、胃の後下部に位置する細長い臓器で、膵液を十二指腸へ分泌する。
c) 小腸で吸収されたグリコーゲンは、血液によって肝臓に運ばれブドウ糖として蓄えられる。
d) 胆嚢は、肝臓で産生された胆汁を濃縮して蓄える器官で、十二指腸に内容物が入ってくると収縮して腸管内に胆汁を送り込む。
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(第2問)
小腸に関する次の記述の正誤について、正しい組合せを下欄から選びなさい。
a) 小腸は全長6~7mの管状の臓器で、十二指腸、空腸、回腸の3部分に分かれる。
b) 空腸で分泌される腸液(粘液)に、腸管粘膜上の消化酵素が加わり、消化液として働く。
c) 回腸は、胃から連なる約25cmのC字型に彎曲した部分で、彎曲部には膵臓からの膵管の開口部があり、膵液を腸管内へ送り込んでいる。
d) 小腸のうち十二指腸に続く部分の、概ね上部40%が空腸、残り約60%が回腸である。
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(第3問)
血液に関する次の記述の正誤について、正しい組合せを下欄から選びなさい。
a) アルブミンは血液の浸透圧を保持する働きがあるほか、ホルモンや医薬品の成分等と複合体を形成して、それらが血液によって運ばれるときに代謝や排泄を受けにくくする。
b) リンパ球は細菌、ウイルス等の異物を認識するB細胞リンパ球と、それらに対する抗体を産生するT細胞リンパ球からなる。
c) 二酸化炭素の多くはヘモグロビンと結合し、末梢組織から肺へ運ばれる。
d) 血管の損傷部位では、血小板から放出される酵素によって血液を凝固させる一連の反応が起こり、血漿タンパク質の一種であるフィブリンが傷口で重合して、繊維状のフィブリノゲンとなる。
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(第4問)
胆嚢や肝臓に関する次の記述の正誤について、正しい組合せを下欄から選びなさい。
a) 胆汁に含まれるビリルビン(胆汁色素)は、赤血球中のヘモグロビンが分解されて生じた老廃物である。
b) 肝臓では、必須アミノ酸以外のアミノ酸を生合成することができる。
c) 肝臓は、脂溶性ビタミンであるビタミンA、D等を貯蔵するが、ビタミンB6やB12等の水溶性ビタミンは貯蔵しない。
d) アルコールは胃や小腸で吸収されるが、肝臓へと運ばれて一度酢酸へと代謝されたのち、さらに代謝されてアセトアルデヒドになる。
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(第5問)
循環器系に関する次の記述の正誤について、正しい組合せを下欄から選びなさい。
a) 心臓が収縮したときの血圧を最小血圧という。
b) 四肢を通る静脈では、一定の間隔をおいて内腔に向かう薄い帆状のひだ(静脈弁)が発達して血液の逆流を防いでいる。
c) 動脈は弾力性があり、圧力がかかっても耐えられるようになっている。この動脈は、多くが体の皮膚表面近くを通っている。
d) 肺でのガス交換が行われた血液は、右心房に入り、右心室から全身に送り出される。
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(第6問)
泌尿器系に関する次の記述の正誤について、正しい組合せを下欄から選びなさい。
a) 副腎髄質では、自律神経系に作用するアドレナリンとノルアドレナリンが産生・分泌される。
b) 腎臓に入る静脈は細かく枝分かれして、毛細血管が小さな球状になった糸球体を形成する。
c) 尿細管では、原尿中のブドウ糖やアミノ酸等の栄養分は再吸収されない。
d) 腎臓には内分泌腺としての機能があり、骨髄における赤血球の産生を促進するホルモンを分泌する。
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(第7問)
呼吸器系に関する次の記述の正誤について、正しい組合せを下欄から選びなさい。
a) 喉頭の後壁にある扁桃はリンパ組織が集まってできていて、気道に侵入してくる細菌、ウイルス等に対する免疫反応が行われる。
b) 呼吸運動は、肺自体の筋組織によって肺が自力で拡張、収縮することにより行われる。
c) 肺胞と毛細血管を取り囲んで支持している組織を間質という。
d) 鼻汁にはリゾチームが含まれ、気道の防御機構の一つとなっている。
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(第8問)
鼻及び耳に関する次の記述について、誤っているものを1つ選びなさい。
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(第9問)
外皮系に関する次の記述の正誤について、正しい組合せを下欄から選びなさい。
a) メラニン色素は、表皮の最下層にあるメラニン産生細胞(メラノサイト)で産生され、太陽光に含まれる紫外線から皮膚組織を防護する役割がある。
b) 皮膚は、表皮、皮下組織の2層構造からなり、表皮は外側にある角質層と生きた表皮細胞の層に分けられる。
c) 皮脂腺には、腋窩(わきのした)などの毛根部に分布するアポクリン腺(体臭腺)と、手のひらなど毛根がないところも含め全身に分布するエクリン腺の二種類がある。
d) 真皮には、毛細血管や知覚神経の末端が通っている。
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(第10問)
骨格系及び筋組織に関する次の記述について、正しいものの組合せを下欄から選びなさい。
a) 不随意筋である平滑筋と心筋には、筋繊維に骨格筋のような横縞模様がない。
b) 骨の成長が停止した後は、骨の破壊(骨吸収)と修復(骨形成)が行われなくなる。
c) 筋組織は神経からの指令によって収縮するが、体性神経系(運動神経)で支配されるものと自律神経系で支配されるものがある。
d) 筋組織は筋細胞と結合組織からできているのに対して、腱は結合組織のみでできている。
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(第11問)
中枢神経系に関する次の記述について、誤っているものを1つ選びなさい。
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(第12問)
末梢神経系に関する記述について、( )に入れるべき字句の正しい組合せを下欄から選びなさい。
交感神経系の節後線維の末端からは神経伝達物質として( a )が、副交感神経の節後線維の末端からは( b )が放出される。ただし、汗腺を支配する交感神経線維の末端では、例外的に( b )が伝達物質として放出される。
副交感神経が活発になっているときは、瞳孔は( c )し、血圧は( d )する。
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(第13問)
医薬品の吸収と代謝に関する次の記述の正誤について、正しい組合せを下欄から選びなさい。
a) 坐剤は、直腸内で溶解させ、薄い直腸内壁の粘膜から有効成分を吸収させるものであるため、内服の場合よりも全身作用が現れるのが遅い。
b) 抗狭心症薬のニトログリセリンには、有効成分が口腔粘膜から吸収されて全身作用を現すものがある。
c) 一般に、消化管からの吸収は、医薬品成分の濃度の高い方から低い方へ受動的に拡散していく現象ではなく、消化管が積極的に医薬品を取り込む現象である。
d) 点鼻薬の成分は循環血液中に移行しやすく、また、初めに肝臓で代謝を受けることなく全身に分布するため、全身性の副作用を生じることがある。
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(第14問)
薬の代謝、排泄に関する次の記述の正誤について、正しい組合せを下欄から選びなさい。
a) 多くの有効成分は、血液中で血漿タンパク質と結合して複合体を形成しており、複合体を形成している有効成分の分子は、薬物代謝酵素の作用によって速やかに代謝される。
b) 腎機能が低下した人は、正常の人よりも有効成分の尿中への排泄が遅れ、血中濃度が下がりにくい。
c) 経口投与後、消化管で吸収され、血液中へ移行した有効成分は、全身循環に入った後に門脈を経て肝臓を通過する。
d) 小腸などの消化管粘膜や腎臓には、医薬品の代謝活性がない。
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(第15問)
医薬品の剤形に関する次の記述の正誤について、正しい組合せを下欄から選びなさい。
a) 経口液剤は、固形製剤よりも飲みやすく、服用後、消化管から比較的ゆるやかに吸収されるという特徴がある。
b) 錠剤には、腸内での溶解を目的として錠剤表面をコーティングしているものがある。
c) チュアブル錠は、口の中で舐めたり噛み砕いたりして服用する剤形であり、水なしでも服用できる。
d) 外用局所に適用する剤形のうち、一般的に適用部位を水から遮断したい場合には、クリーム剤を用いる。
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(第16問)
薬の体内での働きに関する記述について、正しいものの組合せを下欄から選びなさい。
a) 医薬品の有効成分の代謝・排泄の速度が吸収・分布の速度を上回ると、医薬品の有効成分の血中濃度は上昇する。
b) 全身作用を目的とする医薬品の多くは、使用後の一定期間、その有効成分の血中濃度が、無効域と中毒域の間の範囲に維持されるよう、使用量及び使用間隔が定められているが、年齢や体格等による個人差は考慮されていない。
c) 医薬品の有効成分の血中濃度が、ある最小有効濃度を超えたときに生体の反応として薬効が初めて現れる。
d) 一度に大量の医薬品を摂取して血中濃度を高くしても、ある濃度以上になるとより強い薬効は得られなくなる。
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(第17問)
皮膚粘膜眼症候群及び中毒性表皮壊死融解症に関する次の記述の正誤について、正しい組合せを下欄から選びなさい。
a) 皮膚粘膜眼症候群の発生頻度は、人口100万人当たり年間1~6人と報告されている。
b) 中毒性表皮壊死融解症は、スティーブンス・ジョンソン症候群とも呼ばれる。
c) 中毒性表皮壊死融解症は、原因医薬品の使用開始後1か月以上経ってから発症することが多い。
d) 中毒性表皮壊死融解症は、一旦発症すると多臓器障害の合併症等により致命的な転帰をたどることがある。
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(第18問)
医薬品の副作用に関する次の記述のうち、正しいものの組合せを下欄から選びなさい。
a) 偽アルドステロン症は、小柄な人や高齢者で生じやすく、原因医薬品の長期服用後に初めて発症する場合がある。
b) 肝機能障害の主な症状である黄疸は、ビリルビン(黄色色素)が胆汁中へ排出されることにより生じる。
c) ショック(アナフィラキシー)は、生体異物に対する即時型のアレルギー反応の一種である。
d) 間質性肺炎は、気管支又は肺胞が細菌に感染して炎症を生じたものである。
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(第19問)
精神神経系に現れる医薬品の副作用に関する次の記述の正誤について、正しい組合せを下欄から選びなさい。
a) 精神神経症状の発生は、医薬品の大量服用や長期連用、乳幼児への適用外の使用等の不適正な使用がなされた場合に限られる。
b) 精神神経障害では、末梢神経系が影響を受け、物事に集中できない、不眠、不安、震え、興奮、うつ等の精神神経症状を生じることがある。
c) 無菌性髄膜炎は、医薬品の副作用が原因の場合、全身性エリテマトーデス、混合性結合組織病、関節リウマチ等の基礎疾患がある人で発症のリスクが高い。
d) 無菌性髄膜炎は、多くの場合、発症は急性で、首筋のつっぱりを伴った激しい頭痛、発熱、吐きけ・嘔吐、意識混濁等の症状が現れる。
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(第20問)
消化器系に現れる医薬品の副作用に関する次の記述の正誤について、正しい組合せを下欄から選びなさい。
a) 消化性潰瘍は、消化管出血に伴って糞便が黒くなるなどの症状が現れる。
b) 浣腸剤や坐剤の使用によって現れる一過性の症状に、肛門部の熱感等の刺激、排便直後の立ちくらみなどがある。
c) イレウス様症状(腸閉塞様症状)は、普段から下痢傾向がある人において発症のリスクが高い。
d) イレウス様症状が悪化すると、腸内容物の逆流による嘔吐が原因で脱水症状を呈することがある。
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