2019年度 北海道 青森県 岩手県 宮城県 山形県 秋田県 福島県 登録販売者試験
午前 1章 医薬品に共通する特性と基本的な知識
(第1問)
医薬品に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a) 医薬品が人体に及ぼす作用は複雑、かつ、多岐に渡り、そのすべてが解明されていないため、好ましくない反応(副作用)を生じる場合がある。
b) 一般用医薬品は、医療用医薬品と比較してリスクが相対的に低いと考えられるため、添付文書や製品表示に副作用の情報は記載されていない。
c) 医薬品は、人の疾病の診断、治療若しくは予防に使用されること、又は人の身体の構造や機能に影響を及ぼすことを目的とする生命関連製品である。
d) 医薬品は、人の健康に密接に関連するものであるため、高い水準で均一な品質が保証されていなければならない。
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(第2問)
次の記述は、医薬品のリスク評価に関するものである。正しいものの組み合わせはどれか。
a) ヒトを対象とした臨床試験における効果と安全性の評価基準には、国際的にGood Vigilance Practice(GVP)が制定されている。
b) 一般に、少量の医薬品の投与により、胎児毒性や組織・臓器の機能不全を生じることはない。
c) 医薬品の効果とリスクは、薬物曝露時間と曝露量との積で表現される用量‐反応関係に基づいて評価される。
d) 医薬品は、食品よりもはるかに厳しい安全性基準が要求されている。
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(第3問)
食品に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a) いわゆる健康食品は、「花粉症を改善する効果がある」と表示することができる。
b) 「栄養機能食品」は、各種ビタミン、ミネラルに対して「栄養機能の表示」ができる。
c) 「機能性表示食品」は、疾病に罹患していない者の健康の維持及び増進に役立つ旨又は適する旨(疾病リスクの低減に係るものを除く。)を表示できる。
d) 健康補助食品(いわゆるサプリメント)の中には、医薬品と類似した形状で発売されているものも多いが、健康被害を生じた例は報告されていない。
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(第4問)
医薬品の副作用に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a) 医薬品は、十分注意して適正に使用された場合であっても、副作用を生じることがある。
b) 副作用は、異変を容易に自覚できるものばかりである。
c) 通常、一般用医薬品は、重大な副作用が少ないため、副作用の兆候が現れたとしても基本的に使用を継続する。
d) 一般用医薬品の販売等に従事する専門家においては、副作用の状況次第では、購入者等に対して、速やかに適切な医療機関を受診するよう勧奨する必要がある。
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(第5問)
次の記述は、アレルギーに関するものである。正しいものの組み合わせはどれか。
a) アレルギーには、体質的・遺伝的な要素がある。
b) 医薬品の中には、鶏卵や牛乳等を原材料として作られているものがあるため、それらに対するアレルギーがある人では使用を避けなければならない場合がある。
c) 普段、医薬品にアレルギーを起こしたことがない人であれば、医薬品の成分がアレルゲンになることはない。
d) 外用薬によって、アレルギーが引き起こされることはない。
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(第6問)
医薬品の不適正な使用と有害事象に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a) 一般用医薬品は、購入者等の誤解や認識不足のために適正に使用されないことがあるため、販売時における専門家の関与が特に重要である。
b) 医薬品の販売等に従事する専門家においては、必要以上の大量購入や頻回購入などを試みる不審な購入者等には慎重に対処する必要があり、積極的に事情を尋ねることが望ましい。
c) 医薬品は多く飲めば早く効くため、定められた用量を超える量を服用しても、有害事象につながる危険性はない。
d) 一般用医薬品には、習慣性のある成分は含まれていない。
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(第7問)
次の記述は、医薬品と食品の相互作用に関するものである。正しいものの組み合わせはどれか。
a) 酒類(アルコール)をよく摂取する者は、一般的に、アセトアミノフェンが通常よりも代謝されにくい。
b) カフェインのように、食品中に医薬品の成分と同じ物質が存在する場合、それを含む医薬品と食品を一緒に服用すると過剰摂取になることがある。
c) 食品(ハーブ等)として流通している生薬成分等については、生薬成分が配合された医薬品の効き目や副作用を増強させることはない。
d) 外用薬や注射薬であっても、食品によって医薬品の作用や代謝に影響を受ける可能性がある。
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(第8問)
小児と医薬品に関する以下の記述のうち、正しいものはどれか。
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(第9問)
高齢者と医薬品に関する以下の記述のうち、誤っているものはどれか。
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(第10問)
次の記述は、妊婦若しくは妊娠していると思われる女性又は母乳を与える女性(授乳婦)に関するものである。正しいものの組み合わせはどれか。
a) 母体が医薬品を使用した場合に、血液—胎盤関門によって、医薬品の成分の胎児への移行がどの程度防御されるかは、全て解明されている。
b) ビタミンA含有製剤を、妊娠前後の一定期間に通常の用量を超えて摂取すると胎児に先天異常を起こす危険性が高まるとされている。
c) 便秘薬の中には、配合成分やその用量によっては流産や早産を誘発するおそれがあるものがある。
d) 授乳婦が使用した医薬品の成分は、乳汁中に移行することはない。
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(第11問)
医療機関で治療を受けている人等に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a) 生活習慣病等の慢性疾患を持ち、治療を受けながら日常生活を送る生活者が一般用医薬品を使用することによって、症状が悪化したり、治療が妨げられることがある。
b) 医療機関・薬局で交付された薬剤を使用している人が一般用医薬品を購入する場合、登録販売者は、その薬剤を処方した医師又は調剤を行った薬剤師に相談するよう説明する必要がある。
c) 過去に医療機関で治療を受けていた(今は治療を受けていない)という場合、登録販売者は、一般用医薬品の購入者等が使用の可否を適切に判断することができるよう情報提供することが重要である。
d) 医療機関での治療を特に受けていない場合、一般用医薬品の使用について、特に注意する必要はない。
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(第12問)
次の記述は、医薬品の品質に関するものである。正しいものの組み合わせはどれか。
a) 医薬品に配合されている成分が、光(紫外線)によって品質の劣化を引き起こすことはない。
b) 医薬品が保管・陳列される場所については、清潔性が保たれるよう留意する必要がある。
c) 一般用医薬品は、家庭における常備薬として購入されることも多いことから、外箱等に記載されている使用期限から十分な余裕をもって販売等がなされることが重要である。
d) 医薬品の外箱等に表示されている使用期限は、開封・未開封を問わず、品質が保持される期限である。
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(第13問)
一般用医薬品の選択及びセルフメディケーションに関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a) 近年、専門家による適切なアドバイスの下、身近にある一般用医薬品を利用するセルフメディケーションの考え方がみられるようになってきている。
b) 症状が重いとき(例えば、高熱や激しい腹痛がある場合、患部が広範囲である場合等)に、一般用医薬品を使用することは、一般用医薬品の役割にかんがみて、適切な対処とはいえない。
c) 一般用医薬品を一定期間若しくは一定回数使用しても、症状の改善がみられない又は悪化したときには、医療機関を受診して医師の診療を受ける必要がある。
d) セルフメディケーションの主役は、一般の生活者であるため、専門家からの情報提供は、単に専門用語をわかりやすい平易な表現で説明するだけでよい。
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(第14問)
次の記述は、一般用医薬品の販売時のコミュニケーションに関するものである。正しいものの組み合わせはどれか。
a) 購入者等が適切な医薬品を選択し適正に使用していくために、登録販売者は、可能な限り、購入者側の個々の状況の把握に努めることが重要となる。
b) 一般用医薬品の場合、必ずしも情報提供を受けた当人が医薬品を使用するとは限らないことを踏まえ、販売時のコミュニケーションを考える必要がある。
c) 情報提供を受ける購入者等が医薬品を使用する本人で、かつ、現に症状等がある場合は、言葉によるコミュニケーションから得られる情報以外は、状況把握につながる重要な手がかりとならない。
d) 購入者等が医薬品を使用する状況は随時変化する可能性があるが、販売後のコミュニケーションの機会を継続的に確保する必要はない。
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(第15問)
医薬品の販売等に従事する専門家が購入者に確認しておきたい基本的なポイントに関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a) 何のためにその医薬品を購入しようとしているか(購入者側のニーズ、購入の動機)。
b) その医薬品を使用する人が医療機関で治療を受けていないか。
c) その医薬品を使用する人が相互作用や飲み合わせで問題を生じるおそれのある他の医薬品や食品を摂取していないか。
d) その医薬品を使用する人が過去にアレルギーや医薬品による副作用等の経験があるか。
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(第16問)
次の記述は、薬害及びサリドマイドに関するものである。正しいものの組み合わせはどれか。
a) 薬害は、医薬品が十分注意して使用されていれば、起こることはない。
b) サリドマイド訴訟とは、催眠鎮静剤等として販売されたサリドマイド製剤を妊娠している女性が使用したことにより、出生児に四肢欠損、耳の障害等の先天異常が発生したことに対する損害賠償訴訟である。
c) 1961年11月、西ドイツのレンツ博士がサリドマイド製剤の催奇形性について警告を発し、我が国では、同年中に販売停止及び回収措置が行われるなど、迅速な対応が行われた。
d) サリドマイドによる薬害事件によって、世界保健機関加盟国を中心に市販後の副作用情報の収集の重要性が改めて認識され、各国における副作用情報の収集体制の整備が図られることとなった。
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(第17問)
次の記述は、サリドマイドに関するものである。正しいものの組み合わせはどれか。
a) サリドマイド製剤を妊娠している女性が摂取しても、サリドマイドが血液—胎盤関門を通過して胎児に移行することはない。
b) 胎児は、サリドマイドによって血管新生が妨げられると細胞分裂が正常に行われず、器官が十分に成長しない。
c) 血管新生を妨げる作用は、サリドマイドの光学異性体のうち、一方の異性体(S 体)のみが有する作用であり、もう一方の異性体(R 体)にはないとされている。
d) 鎮静作用は、S 体のみが有するとされている。
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(第18問)
亜急性脊髄視神経症(スモン)に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a) 症状として、初期には腹部の膨満感から激しい腹痛を伴う下痢を生じ、次第に下半身の痺れや脱力、歩行困難等が現れる。
b) 原因は、整腸剤として販売されていたキノホルム製剤を使用したことによるものである。
c) 視覚障害から失明に至ることはない。
d) スモン訴訟を一つの契機として、医薬品の副作用による健康被害の迅速な救済を図るため、医薬品副作用被害救済制度が創設された。
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(第19問)
ヒト免疫不全ウイルス(HIV)訴訟及びその後の取り組みに関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a) HIV訴訟とは、白血病患者が、HIVの混入した原料血漿から製造された血液凝固因子製剤の投与により、HIVに感染したことに対する損害賠償訴訟である。
b) HIV訴訟の和解を踏まえ、国は、HIV感染者に対する恒久対策として、エイズ治療研究開発センター及び拠点病院の整備や治療薬の早期提供等の様々な取り組みを推進してきている。
c) HIV感染再発防止の取り組みの一つである感染症報告は、製薬企業に対して義務づけられていない。
d) 血液製剤の安全確保対策として、検査や献血時の問診の充実が図られるとともに、薬事行政組織の再編、情報公開の推進、健康危機管理体制の確立等がなされた。
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(第20問)
次の記述は、クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)に関するものである。正しいものの組み合わせはどれか。
a) CJD訴訟とは、脳外科手術等に用いられていたウシ乾燥硬膜を介してCJDに罹患したことに対する訴訟である。
b) ウイルスの一種であるプリオンが原因とされている。
c) プリオンが脳の組織に感染し、次第に認知症に類似した症状が現れ、死に至る重篤な神経難病である。
d) プリオン不活化のための十分な化学的処理が行われないまま製品として流通し、脳外科手術で移植された患者にCJDが発生した。
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