2019年度 北海道 青森県 岩手県 宮城県 山形県 秋田県 福島県 登録販売者試験
午後 2章 人体の働きと医薬品
(第1問)
口腔に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a) 舌の表面には、舌乳頭という無数の小さな突起があり、味覚を感知する部位である味蕾が分布している。
b) 歯冠の表面はエナメル質で覆われ、エナメル質の下には歯周組織と呼ばれる硬い骨状の組織があり、神経や血管が通る歯髄を取り囲んでいる。
c) 唾液には、デンプンをデキストリンや麦芽糖に分解する消化酵素のプチアリンが含まれる。
d) 唾液によって口腔内はpHがほぼ中性に保たれ、酸による歯の齲蝕を防いでいる。
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(第2問)
次の記述は、胃に関するものである。正しいものの組み合わせはどれか。
a) 食道から内容物が送られてくると、その刺激に反応して胃壁の横紋筋が弛緩し、容積が拡がる。
b) ペプシノーゲンは胃酸によって、脂肪を消化する酵素であるペプシンとなり、胃酸とともに胃液として働く。
c) 胃液による消化作用から胃自体を保護するため、胃の粘膜表皮を覆う細胞から粘液が分泌されている。
d) 胃酸には、胃内を強酸性に保って内容物が腐敗や発酵を起こさないようにする役目がある。
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(第3問)
大腸及び肛門に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a) 大腸は、盲腸、虫垂、上行結腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸、直腸からなる管状の臓器で、内壁粘膜に絨毛がある。
b) 大腸の粘膜から分泌される粘液(大腸液)は、便塊を粘膜上皮と分離しやすく滑らかにする。
c) 大腸が正常に働くためには、腸内細菌の存在が重要であり、その腸内細菌は血液凝固や骨へのカルシウム定着に必要なビタミンK等の物質も産生している。
d) 肛門周囲には、静脈が細かい網目状に通っていて、それらの血管が鬱血すると痔の原因となる。
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(第4問)
次の記述は、呼吸器系に関するものである。正しいものの組み合わせはどれか。
a) 扁桃はリンパ組織が集まってできていて、気道に侵入してくる細菌、ウイルス等に対する免疫反応が行われる。
b) 鼻汁にはリゾチームが含まれ、かぜやアレルギーのときには、防御反応として大量に分泌されるようになる。
c) 咽頭は、発声器としての役割もあり、呼気で咽頭上部にある声帯を振動させて声が発せられる。
d) 肺は胸部の左右両側に1対あり、肺自体の筋組織により自力で膨らんだり縮んだりする。
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(第5問)
次の記述は、血液に関するものである。正しいものの組み合わせはどれか。
a) 血液には、ホルモンの運搬によって体内各所の器官・組織相互の連絡を図る役割がある。
b) ヘモグロビンは、酸素が少なく二酸化炭素が多いところ(末梢組織の毛細血管)で酸素分子と結合する性質がある。
c) 単球は白血球の約60%を占めており、強い食作用を持ち、組織の中でマクロファージ(貪食細胞)と呼ばれている。
d) 血管が損傷すると、損傷部位に血小板が粘着、凝集して傷口を覆う。
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(第6問)
次の記述は、目に関するものである。正しいものの組み合わせはどれか。
a) 角膜や水晶体には血管が通っていないため、組織液(房水)によって栄養分や酸素が供給されている。
b) 水晶体は、その周りを囲んでいる毛様体の収縮・弛緩によって、遠くの物を見るときは丸く厚みが増し、近くの物を見るときには扁平になる。
c) 視細胞が光を感じる反応に不可欠なビタミンEの不足は、夜盲症の原因となる。
d) 結膜の充血では、白目の部分だけでなく眼瞼の裏側も赤くなる。
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(第7問)
泌尿器系に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a) 腎小体では、肝臓でアミノ酸が分解されて生成する尿素など、血液中の老廃物が濾過される。
b) 副腎皮質ホルモンの一つであるアドレナリンには、体内に塩分と水を貯留し、カリウムの排泄を促す作用がある。
c) 尿には、健康な状態であっても細菌等の微生物が存在する。
d) 膀胱の出口にある膀胱括約筋が収縮すると、同時に膀胱壁の排尿筋が緩み、尿が尿道へと押し出される。
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(第8問)
次の記述は、外皮系に関するものである。正しいものの組み合わせはどれか。
a) 角質層は、細胞膜が丈夫な繊維性のタンパク質(ケラチン)でできた板状の角質細胞と、セラミドを主成分とする細胞間脂質で構成されている。
b) メラニン色素は、メラニン産生細胞(メラノサイト)で産生され、紫外線から皮膚組織を防護する役割を持つ。
c) 真皮には、毛細血管や知覚神経の末端が通っていない。
d) 汗腺には、アポクリン腺と皮脂腺の二種類がある。
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(第9問)
次の記述は、骨格系に関するものである。正しいものの組み合わせはどれか。
a) 骨には、造血機能があり、骨髄で造血幹細胞が産生され、赤血球、白血球、血小板に分化し、体内に供給される。
b) 成長が停止した後は、骨吸収のみ行われ、骨形成は行われない。
c) 骨組織を構成する無機質(炭酸カルシウムやリン酸カルシウム等の石灰質)は骨に硬さを与え、有機質(タンパク質及び多糖体)は骨の強靭さを保つ。
d) 関節周囲を包む膜(関節膜)の内側には靭帯があって骨を連結し、関節部を補強している。
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(第10問)
中枢神経系に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a) 脳の血管は末梢に比べて物質の透過に関する選択性が高く、タンパク質などの大分子は血液中から脳の組織へ移行しやすい。
b) 脳において、酸素の消費量は全身の約1%以下と少ない。
c) 延髄には、心拍数を調節する心臓中枢、呼吸を調節する呼吸中枢がある。
d) 脊髄は、脳と末梢の間で刺激を伝えるほか、末梢からの刺激の一部に対して脳を介さずに刺激を返す場合があり、これを脊髄反射と呼ぶ。
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(第11問)
次の1~5で示される反応のうち、副交感神経系が交感神経系よりも活発になっているときの効果器の制御として、正しいものはどれか。
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(第12問)
医薬品の有効成分の吸収に関する以下の記述のうち、正しいものはどれか。
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(第13問)
薬の代謝、排泄に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a) 薬の有効成分が代謝を受けることで、作用を失ったり(不活性化)、作用が現れたり(代謝的活性化)、あるいは体外へ排泄されやすい脂溶性の物質に変化したりする。
b) 有効成分は未変化体のままで、あるいは代謝物として、腎臓から尿中へ、肝臓から胆汁中へ、又は肺から呼気中へ排出される。
c) 肝機能が低下した人では、正常な人に比べて全身循環に到達する未変化体の量がより少なくなる。
d) 有効成分と血漿タンパク質の複合体は、排泄の過程において、腎臓で濾過されないため、有効成分が長く循環血液中に留まることになる。
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(第14問)
薬の体内での働きに関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a) 循環血液中に移行した有効成分は、多くの場合、標的となる細胞に存在する受容体、酵素、トランスポーターなどのタンパク質と結合し、その機能を変化させることで薬効や副作用を現す。
b) 血中濃度はある時点でピークに達し、その後は低下していくが、これは吸収・分布の速度が代謝・排泄の速度を上回るためである。
c) 一度に大量の医薬品を摂取して血中濃度を高くしても、ある濃度以上になるとより強い薬効は得られなくなる。
d) 全身作用を目的とする医薬品の多くは、使用後の一定期間、その有効成分の血中濃度が、最小有効濃度未満の濃度域と、毒性が現れる濃度域の間の範囲に維持されるよう、使用量及び使用間隔が定められている。
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(第15問)
次の記述は、全身的に現れる副作用に関するものである。正しい組み合わせはどれか。
a) 皮膚粘膜眼症候群と中毒性表皮壊死融解症は、いずれも原因医薬品の使用開始後2週間以内に発症することが多く、1ヵ月以上経ってから発症することはない。
b) ショック(アナフィラキシー)は、発症後の進行が非常に速やかなことが特徴であり、通常、2時間以内に急変する。
c) 医薬品の使用が原因で血液中の白血球(好中球)が減少し、細菌やウイルスの感染に対する抵抗力が弱くなって、突然の高熱、悪寒、喉の痛みの症状を呈することがある。
d) 偽アルドステロン症は小柄な人や高齢者で生じやすく、複数の医薬品や、医薬品と食品との間の相互作用によって起きることがある。
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(第16問)
医薬品が原因となる肝機能障害に関する以下の記述のうち、誤っているものはどれか。
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(第17問)
呼吸器系に現れる副作用に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a) 間質性肺炎は、一般的に医薬品の使用開始から1~2週間程度で起きることが多く、必ず発熱を伴う。
b) 喘息は、原因となる医薬品の使用後、短時間のうちに鼻水・鼻づまりが現れ、続いて咳、喘鳴及び呼吸困難を生じる。
c) 喘息は、合併症を起こさない限り、原因となった医薬品の有効成分が体内から消失すれば寛解する。
d) 慢性副鼻腔炎(蓄膿症)、鼻茸(鼻ポリープ)、嗅覚異常等、鼻の疾患を合併している人は喘息を発症しやすい。
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(第18問)
消化器系に現れる副作用に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a) イレウス様症状は、激しい腹痛や嘔吐、腹部膨満感を伴う著しい便秘が現われる。
b) イレウス様症状が悪化した場合、腸内細菌の異常増殖によって全身状態の衰弱が急激に進行する可能性がある。
c) 消化性潰瘍は、自覚症状が乏しい場合もあり、貧血症状の検査時や突然の吐血・下血によって発見されることもある。
d) 浣腸剤や坐剤の使用によって現れる一過性の症状に、肛門部の熱感等の刺激、異物の注入による不快感、排便直後の立ちくらみがある。
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(第19問)
精神神経系に現れる副作用に関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a) 精神神経症状は、医薬品の大量服用や長期連用等の不適正な使用がなされた場合にのみ起こり、通常の用法・用量では発生しない。
b) 無菌性髄膜炎は、大部分はウイルスが原因と考えられているが、マイコプラズマ感染症やライム病、医薬品の副作用等によって生じることもある。
c) 無菌性髄膜炎は、多くの場合、発症が急性で首筋のつっぱりを伴った激しい頭痛、発熱、吐きけ・嘔吐、意識混濁等の症状が現れる。
d) 心臓や血管に作用する医薬品により、頭痛やめまい、浮動感、不安定感が生じることがある。
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(第20問)
次の記述は、皮膚に現れる副作用に関するものである。正しいものの組み合わせはどれか。
a) 接触皮膚炎は原因と考えられる医薬品の使用を中止すれば、症状は治まり、再びその医薬品に触れても再発することはない。
b) 光線過敏症が現れた場合、原因と考えられる医薬品の使用を中止し、患部を洗浄し、遮光(白い生地や薄手の服は不可)して速やかに医師の診療を受ける必要がある。
c) 薬疹を経験したことがない人であっても、暴飲暴食や肉体疲労が誘因となって薬疹が現れることがある。
d) 薬疹のなかでも、蕁麻疹は痒みがないか、たとえあったとしてもわずかである。
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