2011年度 富山県 登録販売者試験
午後 2章 人体の働きと医薬品
(第1問)
消化器系の器官に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
a) 小腸は、全長6~7mの管状の臓器で、十二指腸、回腸、上行結腸の3部分に分かれる。
b) 唾液は、リゾチーム等の殺菌・抗菌物質を含んでおり、口腔粘膜の保護・洗浄、殺菌等の作用がある。
c) 胆嚢は、肝臓で産生された胆汁を濃縮して蓄える器官で、十二指腸に内容物が入ってくると収縮して腸管内に胆汁を送り込む。
d) 胃粘膜の表面には無数の微細な孔があり、胃腺につながって塩酸(胃酸)のほか、トリプシノーゲンを分泌している。
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(第2問)
肝臓に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a) 肝臓は、体内で最も大きい臓器であり、横隔膜の直下に位置する。
b) 肝臓では、必須アミノ酸を生合成することができる。
c) アミノ酸が分解された場合等に生成するアンモニアは、肝臓において尿素へと代謝される。
d) 肝臓は、脂溶性ビタミンであるビタミンA、D等のほか、ビタミンB6やB12等の水溶性ビタミンの貯蔵臓器である。
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(第3問)
循環器系に関する記述のうち、正しいものはどれか。
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(第4問)
血液に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a) 赤血球は中央部がくぼんだ円盤状の細胞で、血液全体の約40%を占め、赤い血色素(ヘモグロビン)を含む。
b) 血液の粘稠性は、主として血漿の水分量や赤血球の量で決まり、血中脂質量はほとんど影響を与えない。
c) アルブミンは、血液の浸透性を保持する働きがあるほか、ホルモンや医薬品の成分等と複合体を形成して、それらが血液によって運ばれるときに代謝や排泄を受けやすくする。
d) ヘモグロビンは鉄分と結合した蛋白質で、酸素量の少ないところで酸素分子と結合し、酸素が多いところで酸素分子を放出する性質がある。
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(第5問)
脾臓に関する記述について、( )の中に入れるべき正しい字句はどれか。
脾臓の主な働きは、脾臓内を流れる血液から古くなった赤血球を濾し取って処理することである。健康な赤血球には柔軟性があるので脾臓内の網目構造をすり抜けられるが、古くなって柔軟性が失われた赤血球は引っ掛かり、脾臓の組織に存在する( )によって壊される。
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(第6問)
腎臓に関する記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい組み合わせはどれか。なお、同じ記号の( )内には同じ字句が入る。
腎臓に入る動脈は細かく枝分かれして、毛細血管が小さな球状になった( a )を形成する。( a )の外側を袋状の( b )が包み込んでおり、これを( c )という。
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(第7問)
目に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
a) 水晶体の前には虹彩があり、瞳孔を散大・縮小させて眼球内に入る光の量を調節している。
b) 結膜の充血では白目の部分だけが赤くなり、眼瞼の裏側は赤くならない。
c) 紫外線を含む光に長時間曝されると、角膜の上皮に損傷を生じることがある。
d) ビタミンCが不足すると夜間視力の低下(夜盲症)を生じる。
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(第8問)
耳に関する記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a) 中耳は、鼓膜、鼓室、耳小骨、耳管からなる。
b) 急な気圧変化のため鼓膜の内外に気圧差が生じると、耳がつまったような不快感や痛み等を感じる。
c) 小さな子供では、耳管が短くて水平に近く、鼻腔からウイルスや細菌の感染が起こりやすい。
d) 蝸牛は、水平・垂直方向の加速度を感知する部分(耳石器官)と体の回転や傾きを感知する部分(半規管)に分けられる。
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(第9問)
脳や神経系の働きに関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a) 小児では、血液脳関門が未発達であるため、循環血液中に移行した医薬品の成分が脳の組織に達しやすい。
b) 汗腺を支配する交感神経線維の末端からは、アドレナリンが伝達物質として放出される。
c) 延髄には、心拍数を調節する心臓中枢、呼吸を調節する呼吸中枢等がある。
d) 中枢神経系は体性神経系と自律神経系から構成される。
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(第10問)
筋組織に関する記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい組み合わせはどれか。なお、同じ記号の( )内には同じ字句が入る。
平滑筋は、筋繊維に骨格筋のような( a )がなく、消化管壁、血管壁、膀胱等に分布し、比較的( b )力で持続的に収縮する特徴がある。心筋は、心臓壁にある筋層を構成する筋組織で、( c )であるが筋繊維には骨格筋のような( a )があり、強い収縮力と持久力を兼ね備えている。
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(第11問)
薬の吸収に関する記述のうち、誤っているものはどれか。
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(第12問)
薬の代謝、排泄に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
a) 排泄とは、代謝によって生じた物質(代謝物)が尿等で体外へ排出されることである。
b) 肝臓の機能が低下した状態にある人では、正常な人に比べて、医薬品の効き目が弱くなりやすい。
c) 血漿蛋白質と複合体を形成している医薬品成分の分子は、腎臓での濾過を免れて循環血液中にとどまる。
d) 医薬品の成分が乳汁中に移行する場合、代謝を受けてから移行することが多く、母乳を与えても乳児に影響が生じることはない。
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(第13問)
医薬品の剤型に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a) 適用部位を水から遮断する場合にはクリーム剤を用い、水で洗い流しやすくする場合では軟膏剤を用いることが多い。
b) チュアブル錠は、水なしでも服用できる。
c) カプセル剤は、水なしで服用するとゼラチンが喉や食道に貼り付くことがある為、注意が必要である。
d) 顆粒剤は、噛み砕いて服用してもよい。
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(第14問)
皮膚粘膜眼症候群に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
a) 発生頻度は、人口100万人当たり年間1~6人と報告されている。
b) 高熱(38℃以上)を伴って、発疹・発赤、火傷様の水疱等の激しい症状が、比較的短期間に全身の皮膚、口、目の粘膜に現れる病態である。
c) 最初に報告した医師の名前にちなんでライエル症候群とも呼ばれる。
d) 原因と考えられる医薬品の服用後2週間以内に発症することが多く、1ヶ月以上経ってから起こることはない。
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(第15問)
偽アルドステロン症に関する記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい組み合わせはどれか。
体内に塩分(ナトリウム)と水が貯留し、体から( a )が失われたことに伴う症状であって、( b )からのアルドステロン分泌が( c )いないにもかかわらず生じることから、偽アルドステロン症と呼ばれている。
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(第16問)
医薬品の使用によって生じる肝機能障害の主な症状について、誤っているものはどれか。
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(第17問)
胃腸症状に現れる副作用に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a) 消化性潰瘍は、医薬品の作用により胃や十二指腸の粘膜が傷害され、組織が損傷した状態である。
b) 消化性潰瘍は、一般用医薬品では長期連用の他、併用すべきでない医薬品やアルコールとの併用等の不適正な使用で起きる場合が多い。
c) イレウス様症状(腸閉塞様症状)では、消化管出血に伴って糞便が黒くなる症状を生じやすい。
d) イレウス様症状は、悪化すると腸管内に貯留した消化液が逆流し、激しい嘔吐が起こり水分や電解質が失われたり(脱水症状)、腸内細菌の異常増殖によって全身状態の衰弱が急激に進むおそれがある。
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(第18問)
皮膚に現れる副作用に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。
a) 接触皮膚炎は原因となる医薬品が触れた部分の皮膚にのみ生じ、正常な皮膚との境目がはっきりしているのが特徴である。
b) 光線過敏症の症状は、医薬品が触れた部分にのみに現れる。
c) 薬疹が起きた場合、痒みの症状に対して、一般の生活者が自己判断で別の医薬品を用いて対症療法を行ってもかまわない。
d) 接触皮膚炎は、原因となった医薬品との接触がなくなれば、通常は1週間程度で症状は治まる。
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(第19問)
目に現れる副作用に関する記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい組み合わせはどれか。
( a )作用がある成分が配合された医薬品の使用によって眼圧上昇が誘発され、眼痛、目の充血とともに急激な視力低下を起こすことがあり、特に( b )がある場合には注意が必要である。
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(第20問)
精神神経系に現れる副作用に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
a) 精神神経障害では、医薬品の作用によって中枢神経系が刺激され、物事に集中できない、落ち着きがなくなる、不眠、不安、震え(振戦)、興奮等の症状を生じることがある。
b) 精神神経障害は、医薬品の多量服用や長期連用、適用外の乳幼児への使用等の不適正な使用がなされた場合に限られ、通常の使用では発生しない。
c) 無菌性髄膜炎は、早期に原因となった医薬品の使用を中止すれば、速やかに回復し、予後は良好であるため、重篤な中枢神経系の後遺症が残った事例はない。
d) 無菌性髄膜炎は、全身性エリテマトーデス、混合性結合組織病、関節リウマチ等の基礎疾患がある人で、発症するリスクが高い。
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